SSブログ

Parrot ZIK ~ネット世代のヘッドフォン [ガジェット]

140930parrot1.jpg

ふとしたことから~まあ要は安価だったから~これを買う。

140930parrot0.jpg
Parrot Zik ビックカメラ立川店にて この価格のおおよそ6割で購入できました

 Parrot Zikとは、無線(Bluetooth)で接続する、高音質、かつ高機能のヘッドフォンである。発売は2012年の7月だから2年前。この手のものでは当然のことながら、現在でもファームウェアを更新し続け、古さは感じさせない。

140930parrot2.jpg
Parrot Zik本体 このように持ち運びのための袋がついてくる

 デザインはフィリップ・スタルク。90年代に一世を風靡したフランス人のデザイナー。私は写真の通りホワイト/ローズゴールドにしたけれど、イエローゴールドやブラックもある。ホワイト系のデザインは後になって発売されたようだ。

 Bluetooth/NFCで接続する高級ヘッドフォンだが、有線での接続も可能。しかし有線ではいろいろと制限が出るようだ。

 おもしろいなあ、と思ったのが、このヘッドフォン、本体(右側)をスワイプで操作する。ボリュームの大小は指で上下に、前後にスワイプすると選曲も可能。ヘッドフォンを耳からはずすと、音楽も停止するんだそうだ。

 そして極めつけ、スマートフォンを使うとフルコントロールが可能。iPhoneやAndroid端末で。アプリを使って。


 さて、実際に使ってみる。
 大きさ。結構大きい。スピーカー部分が割にでかい。ただし、スピーカーを回転させて薄く収納できるので、持ち運びは意外にラク。
 amazonで一部からアーム部分が「小さい」と評されていたが、アームを最大にのばすと結構大きくなる。私は60cm以上の帽子を使う頭が大きな人物だが、特に問題はない印象。

140930parrot3.jpg
ヘッドバンド部 誇らしげにロゴ

 なめらかな、あまりヘッドフォンっぽくないデザイン。イヤーマフなどは柔らかい本皮でふわふわ。ヘッドバンドはやや堅めの皮。

140930parrot4.jpg
センサー部 装着時に違和感はない

 右側イヤーマフに四角い模様があるが、これはセンサーのよう。これがヘッドフォンを外すと音楽が止まる、という機能をモニターしているのだろう。もうひとつは骨伝導マイクなんだそうだ。つまりヘッドセットとして通話もできると言うこと。

140930parrot5.jpg
本体下部 スイッチとイヤホンジャックなど

 本体下部、写真左側に電源スイッチ。軽く押しただけで電源が入る。その下2つの穴はイヤホンジャックとノイキャン用のマイク。そして充電用のUSBポート(MicroUSB)。向かって右側の穴二つは、ノイズキャンセリング用のモニターマイク。ここで音をひろってアクティブノイズを出すんだそうだ。

 さてアプリを使ってみる。AppstoreやGooglePlayに対応アプリがある。それをインストールして使う。PC版のアプリは・・Win8ならあるらしい。

140930parrot6.jpg
画面はこんな感じ。できることはおおむね3点。

ノイズキャンセリング
 ノイズキャンセリングは非常に優秀。イヤーマフが柔らかく、耳を包み込むような形状であることも幸いして、ノイズをかなり消してくれる。ただし、アクティブノイズキャンセリングにありがちな、「ムー」という圧迫音がある。この音でノイズを打ち消しているのだが、ノイズキャンセルだけを使って、耳栓の代わりに使う用途には余り向いていないかもしれない。この機能をカットするには、このアプリを使うか、有線で電源を切って使うかしかない。

140930parrot8.jpg
音場のカスタマイズ
 イコライザと「Concert Hall Effect」を使う。イコライザは名前の通り。各周波数帯のボリュームを調整できるアレだ。ユーザー設定の他、プリセットもある。

140930parrot7.jpg
 「Concert Hall Effect」は、要は音の広がりとエコーを調整するもの。「コンサートホール」から「サイレントルーム」まで4段階のエコー(コンサートホールが一番エコーがかかる)、そしてスピーカーのアイコンを調整することで、音の広がりを調整する。
一番広くすると、左右に音がきれいに広がり、前方にスワイプすると、本当に前から音が聞こえるようになる。

 「ルーリードによるチューニング」という項目がある。これは2013年に亡くなったミュージシャンのルーリードが音を設定したもの。ロックにフォーカスした設定のようである。ただ、音に派手さを強調してはいない(いわゆる「ドンシャリ」ではない)。意外にしっとりと聞ける設定。


 さて、聴いてみる。

 クラシックからジャズ、ロック、ポップス(アニソン)などを聴いてみる。耳を包み込む密閉型のヘッドフォンとしては、音は非常に優秀。ピアノ協奏曲などでは「コンサートホール」にして音を左右に広げるといい感じの音場に。ロックでは「ジャズクラブ」にしてちょっと前向きに音を調整する。

 ヘッドフォン本体をスワイプしてボリューム調整。この反応が実によい。前後にスワイプする。次の曲が選曲される・・はずなのだがあれれ?
 ヘッドフォンを外す。あれ?そのまま曲が流れるよ。
 ああ、Pogoplugアプリで聞いているからか。私は自宅クラウドにPogoplugを使って、今でもデータを保管しているから、音楽もPogoplugアプリ経由で聴くことがある。メジャーアプリしか対応していないと言うことか。
 Xperiaのウォークマンアプリで聴いてみる。今度は選曲もできる。ヘッドフォンを外すと音楽がとまる。面白い。

便利であるということは何にも代え難い

 この製品をしばらく使って何より感じたことは、便利なことって重要だな、ということだ。
 旧世代のオーディオは、なにがしか面倒な手順を要求する。据え置き型のオーディオであれば、まずアンプの電源を入れ、プレイヤーの電源を入れ、ヘッドフォンを使うのであればそれを接続し、CDなどのメディアを用意しそれをセットして、ようやく視聴環境が整う。
 また真空管アンプなどは、低音だと音が安定しないから、電源を入れてから暖まるまでの時間もいる。

 まあ、オーディオマニアには、そのような「儀式」を楽しむ人もいるようなんだけど、これは結構面倒くさい。面倒だと、特に忙しい時には、音楽そのものを聞こうという気がそがれてしまう。

 ポータブルプレイヤー(スマホ等含む)であれば相当簡単だけれど、それでもイヤホンを取り出しケーブルを接続し、それで聞ける音楽はややショボい。それでポータブルアンプを引っ張り出すとまた手間で・・というような感じ。
 この製品は単体で結構いい音を鳴らすこともあって、その辺の手間がかなりな部分省けてしまう。

 これはすごく便利。便利であるから使う機会も増える。ますます活用できる。

 以前Bluetooth接続の小さなヘッドフォンを使っていて、便利だなと思いつつ音質に不満があったのだけれど、これならおおむね問題はない。

・・・・・

 昔から視聴環境はヘッドフォンなのだ。というのも、アパート生活であまり大きな音は出せないじゃないですか。20年位前にオーディオにはまり、でかいスピーカーやら出力の大きいアンプを買ったりしましたが、結局音はそんなに出せない。
木造アパートなんて、隣の会話すら普通に聞こえてしまう。

 そこで、結局コンデンサーイヤースピーカーの雄、埼玉のSTAXを買う。スピーカーアンプのSRM-T1にΛ-Signitureを。それがもう20年前。セットで13万もした。そして今、経営難のSTAXには中国資本が入り、私が購入した秋葉原のオーディオショップはとうの昔に閉店してしまった。

 10年前、家を買ったけれど、オーディオ環境の整備に金をかけられるはずもなく、当時の機材をそのまま使っている。RogersのLS-3/5はすっかり出番もなくなってしまい、結局音楽は自宅でヘッドフォンなのだ。
 現在通常環境では、AKG-K702。これをCarrot One(のOEM元と思われる会社)のアンプで聞く機会が多いです。
nice!(18)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 18

コメント 4

ponnta1351

そう言う類の物さっぱり解りませんが、今朝のTVで何でも「ヘッドホンガール」なるものが流行とか。ヘッドホンを付けるファッションだって。
やれ山ガール、歴女、なんだかんだと何にでもかこつけて流行を作り、すぐ飛びつく人種ですね、日本人って。
by ponnta1351 (2014-09-30 19:46) 

Mosel

「ヘッドホンガール」。なんか聞いたことがあるようなないような。
「○○女子」から「○○ガール」になってきましたね。
何につけてもつまらないラベリングは、あまりいい傾向とは言えませんが。何でもカテゴライズしてもてはやすのは、同様にラベリングして疎外するのと表裏一体のように感じます。
by Mosel (2014-10-02 08:15) 

ponnta1351

追伸
今回の噴火災で職場の方々が犠牲になられたとか、周りの方々のご心痛はいかばかりか。
本当に地獄だったでしょう。ご冥福をお祈りいたします。

by ponnta1351 (2014-10-04 08:30) 

Mosel

ponntaさん、ありがとうございます。
わかりにくい書き方ですみません。職員の親族2人が犠牲になりました。親族を失ったその職員は、いつもは気の強い人なのですが、気の毒なほどの落ち込みようでした。
関東近辺からの観光も多いところで(私も一度は行きたいと思っていましたが)私の勤務先はそれなりに職員数が多いこともあって、職場の誰かが関係してしまうこともあるのでしょう。
ただ、ご冥福を祈るのみです。
by Mosel (2014-10-04 18:00) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。