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日本共産党はどこへ行く? [社会情勢]

 本年1月、日本共産党が党大会を開いた。

 そこで共産党にしては極めて珍しい、とはいえ極めて穏当な批判「的」な意見が出された。
 昨年2月に除名され大きな話題となった松竹氏の除名について、その処分の速さと重さについてだ。しかもそれは彼女が共産党の活動をし、人民と対話をすすめる中で感じた結論でもあった。

 これに代議員3名がかみついた。多くの代議員が発言を求めて大会運営に通告を行っているとのこと。なのに反対意見が3人も。しかも地区委員長(*)に加えてトリは赤旗の政治部長までお出ましだ。
 ま、組織された反論なんでしょうね。これって。
*新宿地区委員長の中野顕氏は松竹氏のせいで「新宿では2千~3千票減ったという実感」と発言したが、あれれ?党の公式発表では松竹氏除名の影響はなかったんじゃないの?

 実は大山氏は松竹氏を除名をするなと言っているのではない。拙速な判断をせず松竹氏から出されている除名処分再審査請求を適切に行えとの意見だ。これは手続き論であって批判ですらない。

 しかも大会最後の「結語」で新しく委員長になる(「結語」の時点では副委員長)の田村智子氏が、この大山県議団長の発言をことさらにとらえて過剰な非難をしたものだから、これが各所で「パワハラ」と指摘されて大騒ぎ。

日本共産党大会結語での田村智子氏発言はパワハラではないのか?

*討論のまとめを共産党は「結語」と表現する。これは党大会など共産党中央が関わる会議で使われる「共産党語」でもある

 この一連の顛末はマスコミでも報道された。とはいえ共産党のニュースバリューはここ数年で極めて低下したため、それほど衆目を集めてはいないが。

 大山氏は大会後、ショックで精神状態が悪くなっていたようだ。また最近明らかになったところでは、党大会以前からTwitterやFacebookなどをチェックされていて、党中央から指導されていたらしい。
 彼女の党大会での発言と過剰な-おそらくは-組織された批判は、そして「結語」でのパワハラ発言は、準備されたものだったということだ。

大山奈々子 日本共産党神奈川県議団長のTwitter(*)
*私は「X」とは表現しません

 何と驚くべき組織になったのだろう。かつてはこうしたことは隠されていたと思うのだが、こうして表に出てしまうことに何の抵抗もなくなっている。そこがこの党の劣化を象徴しているように私は思うのだ。

 さて「何の抵抗もなくなっている」と私は評した。
 その証明がこの間共産党の「しんぶん赤旗」で公然と出されている論評だ。そして新たに書記局長となった小池晃氏の記者会見の内容だ。そこでは結語をパワハラと指摘する人に、あれは反論であってパワハラではないと居直る姿勢だ。
 そしてその尻馬に乗って、共産党関係や支持者(*)がTwitterやFacebookでもっとあからさまな目を覆いたくなる意見をまきちらす。
*共産党員ではないと公言して支持者を名乗る、共産党中央の意見を垂れ流すTwitterアカウントってめちゃくちゃ多いんすよマジで。そんなレアキャラ現実世界のどこにいるっての

 これに違和感を持たない人がいようか。案の定多くの人が批判している。それもネトウヨ系ではなく、これまで明らかに共産党を支持し期待してきた人たちが、だ。

 そりゃそうだ。ジェンダー平等、ハラスメント撲滅とかで共産党に接近した人は、最近特に多いだろう。それらの人々から見たら、現在の共産党内は古くてカビの生えた旧態依然とした組織だった。
期待した分、失望はより大きい。これらの人々を裏切ったツケは早晩共産党に降りかかる。そして共産党はこのまま崩壊してしまうのだろうか。

いや。

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