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宗谷本線を普通列車で 札幌~旭川~名寄~稚内 [旅行]

 11月、医療情報学会大会に参加するため札幌へ向かう。何やら全国旅行支援とやらがあって、やけに安価に宿泊予約ができた。航空券はANAマイレージ特典で確保・・行きの羽田-新千歳行は取れた。あれ?最終日が全便満席になっている。困ったな。じゃあここ数年考えていた宗谷本線に乗ろう。しかも鈍行で。最終日翌日・月曜日の稚内-羽田便はすんなり取れた。

 さて札幌だ。2006年以来の新千歳空港に着く。札幌に向かう電車の窓が汚いことが気になった。

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車窓がほぼ見えない

16年ぶりの札幌

 札幌駅に着くと、ホテルチェックインまでは時間があった。大丸札幌店に行くと本土ではすっかり有名になったLeTAOで、店舗限定のクリームパンを限定販売していた。代表製品のドゥーブルフロマージュと同じもののようだが、冷凍などされておらず食感はふわふわだった。

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平日15時なのに20分程度で売り切れた

 2006年、このBlogに当時のことを書いた。そこからさらにさかのぼること17年前、1989年に私は札幌に住んでいた。2006年頃は札幌の変化は駅前くらいであまり変化はなく、当時通っていた店も結構残っていた。しかし今行くと狸小路のコーシカも、北大そばの薫風書林もなくなっていた。そもそも大学そばの古本屋自体がずいぶんなくなってしまったように思う。そりゃそうだ。国立の一橋大学付近の古本屋もかなりなくなった。

医療情報学会の大会に参加するついでに-懐かしい札幌のこと

 2006年では、まだスマホもなくケータイでやり取りしていた。FAXも各家庭で現役。LINEもTwitterもInstagramも、Youtubeもまだないか、サービスの初期段階だった。
 そして1989年当初よく利用し、33年後も健在だった南海堂書店とコープ北12条店で33年ぶりの買い物をする。

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東急のこの大きな看板も昔からあるよなあ

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時計台は結構きれい

 日本三大がっかり観光地なんて呼ばれている時計台だが、写真スポットも設置され、そもそも古い建物なので見ごたえもある。入場料も200円と安い。観光客もそこそこいる。
 大通り近辺を久々に回り、丸井今井デパートでウインドーショッピングをする。前回は立ち寄らなかったので33年ぶりの来訪になる。当時道内ではまだ珍しかったアニメグッズの店が書籍コーナーに併設されていて頻繁に立ち寄っていたが、今はもうない。

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2006年もお邪魔した清華亭。順調にすすけている

 札幌にはこの清華亭のような明治時代からの建物がいくつかあり、こうして中に入れるのだが、最後に訪れてから16年。しっかりその分すすけている。

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パセオ跡地

 1990年初頭に札幌を去る際に開業した駅直結の商業施設パセオ。今年の9月末で閉店し、今や通路のみとなっている。これが出来た頃はバブル経済真っ盛りで札幌も今よりはるかに活気があった。そう感じるのは私が年を経て若さに特有の活気が薄れている以上に、社会が沈滞してしまっていることもあるのだろう。
 30年の経過とは恐ろしい。ちょうど一世代分の経験が失われてしまうほどの時間なのだから。そして30年間成長しない国家で生きていく国民を生み出した。ここ10年間は安倍政権とその後継がそれらをより悪化させてしまったことも考えたい。

いよいよ稚内へ

 学会参加も終わり、さあこれから稚内行だ。いろいろ計画を立ててみると、すべて鈍行だと一日で札幌から稚内にたどり着くのは早朝6時出発となる。これはしんどいので午前10発のライラックで旭川まで行き、旭川-名寄、名寄-稚内の普通列車ルートをとった。
 北海道に住んでいたのだが特急「ライラック」に乗るのは初めてだ。1980年にL特急ライラックが始まったニュースをちょっと覚えている。
 札幌駅のみどりの窓口で切符を買う。「札幌から稚内までの普通乗車券と、旭川までの特急券を」というと、駅員が心なしかニコニコしている。そりゃそうだろうなあ。
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ライラックからの車窓

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旭川駅

 旭川駅へは12時頃に到着。途中下車する。近くに川が流れており展望台のような場所もあるが、たばこの吸い殻がやたら落ちていて案外汚い。イオンが併設されているが何も買わず。1時間後に名寄行き普通列車へ。

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名寄駅とその近辺

 名寄は駅前に観光案内などがあり、商店街はやや離れたところにあるようだ。過酷な北海道の自然で道路の舗装があちこちでひび割れている。
 ここでも1時間のインターバル。途中下車する。

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ふれんどりーフタバ

 何気に入ったこのおもちゃ屋で、子どもの頃カタログで見た古い田宮模型の工作セットと、これまた古い模型の船外機モータを買う。しっかり陳列され値札も更新されている。多分こうして古いものを購入する人が時々やってくるのだろう。

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稚内へ向かう車窓。列車の長い影が田を覆う

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音威子府で1時間停車

 昔日高本線で札幌まで通っていたころ、苫小牧駅で1時間待たされたっけ。長大路線だとこういったことがある。あの頃はこうして待ってる間、駅には駅弁売りなどの人たちがいた。近隣の商店で弁当を作り販売している人たちが、かつていた。今は全く見られない。

稚内駅に着く

 19時49分稚内駅に着いた。ほぼ10時間鉄道に乗り続けていたのだが、思ったより疲れない。それはこの行程を私が楽しんでいたこともあるのだろう。乗客も少なくゆったり利用できたこともある。鉄道会社にとってはそれは良くないことなのだろうが。

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日本最北端の駅

 稚内は約9年前に来たことがありそれをこの記事にまとめた。

厳冬期の日本最北端~真冬の稚内へ

 北海道居住時代は稚内はあまりにも遠く、訪れたことは一度もなかった。2014年当時と同じサフィールホテル稚内に宿泊するが、経営母体がANAから変更になっていた。稚内路線を残す約束でこのホテルをANAが無償譲渡を市から受けたと思うが。確かコロナ禍のだいぶ前から経営主体が変わっており、まあいろいろとあったのだろう。

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稚内港北防波堤。このように夜はライトアップ。人はいないけど

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朝の稚内港

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このオブジェ前回来たときはなかったような気がするんだけど...

 レールを模した「日本最北端の線路」。本物の線路の延長線上に作られている。観光客が写真を撮っている。

 翌日は10時半頃のバスに乗り、稚内空港に向かう。出発時間までかなり余裕があったのだが、空港に行くのも目的の一つなのでこれでいい。

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ゆるキャラ「出汁之介」

 このように札幌往復2便、東京往復1便の空港である。9月に行ったオホーツク紋別空港は東京往復1便のみだったが、そこは女満別空港が近い。稚内は近隣にジェット対応空港がないのにちょっと寂しい便数だ。
 出汁之介の扱いもちょっと雑になっていて、グッズもほとんどなくなっていた。「ゆるキャラ」全体が低迷しているから仕方ないか。

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稚内市街と風力発電所群

 今回は残念ながら座席との関係で機上からサハリンは見えなかった。前回は非常によく見えて興奮したものだったが。反対側に座ればよかったかな。

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海ほたるパーキングエリアを上空から 最近行ってないなあ


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