放射能を測る~ガイガーカウンターとアトムレンズ [ガジェット]
ご訪問いただいているみなさま。あけましておめでとうございます。
10μSv/h!!
一頃のボッタクリ価格が落ち着いてきたので、とうとう買いました。
ガイガーカウンターを。
しかもガイガー・ミュラー管が2本あるちょっと高級機、ロシア製の「RD1706」ですよ。これの一つ格下のモデル「RD1503」が結構有名で定評があったので選択。
一頃は中国製の怪しいものでさえ5万円をくだらなかったガイガーカウンターが、今では何とか適正価格。私は楽天のショップで、この「RD1706」を3万円弱で購入。
11月末に届いたのだが、今ではさらに安くなっているようだ。
ずいぶん安くなったなあ・・。
できること 測るだけ
この機械が出来ることは・・。放射線量を測ること。ただそれだけ。
測定速度が早い。電源投入後約20秒で速報値。20秒ごとに計測値が更新され、約2分で測定完了、ということになるか。
数値のぶれも少なく、お手軽に計測できる。
ちなみに線量が高いと、計測間隔はもっと短くなり、1μSv/hを超えると数秒おきに数値が更新されるようになる。
一定以上の数値を検出した場合は「チリチリチリ」という警告音を出してくれる。よく昔のテレビでやっていた「ガイガーカウンターの音」だ。この数値は設定で変更できる。
本体裏側 左右のスリットの中にガイガー・ミュラー管がある
空間線量(バックグラウンド線量)を事前に調べて、測定時にそれを除外した数値を表示するよう設定することも可能。
累積線量をカウントする機能はないので、あくまで特定物や特定地点の計測を行うことがこの機械の目的だ。
ガイガーカウンターの特性上、数値の誤差は大きいが、それでも±20%程度と精度は高め。被曝線量の基準は多分コバルト60なので、原発事故で問題になるセシウム137での被曝線量は、表示されている数値に0.8くらいをかけてあげればよいようだ。つまり表示されている線量は、やや高めと言うこと。
γ線のみを計測するシンチレーション式計測器とは違い、β線とγ線、そしてX線にも反応する。
そんなわけでいろいろと測ってみた。
東京西部に異常な場所はどこにもなかった
自宅の中でとりあえずテスト。こたつの上に置いてほっておく。すると0.08~1.5μSv/hくらいの数値。懸念されていたベランダの排水口付近も同じ値。庭に事故前からほったらかしにしてある材木などを計測すると、0.2μSv/hくらいになることもあるけれど、これはまあ、誤差の範囲内だろうか。
勤務している病院屋上の排水口付近 0.36μSv/h
勤務先の庭や駐車場などを計測してみる。やっぱりさほどの違いは出ない。屋上に上って排水口付近を計測してみる。するとここは比較的高い数値。0.3~0.4μSv/hという結果になった。
建材から放射線が出ているのかもと思い、建材にガイガーカウンターを押し当てて計測してみるが、0.1~0.14μSv/hと平常値だった。
やっぱり今でもところどころに少しセシウム系がたまっているのだろうか。
とはいえ、まあ、気にすることでもない。
アトムレンズの破壊力
この記事冒頭の写真は、ある物体の上に乗せて計測した結果。その物体とは・・。
「アトムレンズ」
ガラスに鉛などの重金属を入れると透明度が増すのだが、それを応用したのだろう。ガラスにトリウムを混ぜて、高性能レンズをつくっていた時代があった。あのライカもズミクロンレンズにトリウムを混ぜていた時期があった(ほんの数年)。
このレンズはもっとも放射線量が高いことで知られるアサヒペンタックスの「スーパータクマー50mm F1.4」。55mmもあるが、こちらのトリウム含有量は少ないようだ。
レンズの前方でケースをかぶせて計測しても1μSv/hは出るし、ボディからレンズを外して後玉の上にガイガーカウンターを乗せると、この通り。10μSv/hを軽く超える。
昔はこんなものを高性能レンズとして普通に売っていたのだ。
*でも他の人の計測結果は4μSv/hとか6μSv/hなのになあ。私のはなぜに線量がこんなに高いのだろう・・。
もちろんカメラに装着して、撮影状態を模して計測すると、人体にはさほどの被曝はない。10cmも離して計測すると、数値はぐっと下がる。
これもまた気にするレベルではない。
このレンズは黄変している。前述のズミクロンもそうなのだが、数年でレンズが黄色っぽくなるのがアトムレンズの欠点。もちろん撮影画像にも影響してしまう。
アダプタをかませてα700+スーパータクマーで撮影した画像
別に夕焼け空を撮影したわけではない
黄変したレンズだから、画像が黄ばんでいる。まあ、色はある程度補正は可能だけれど、これじゃ使えないね(笑)。
中古カメラで古めのペンタックス(もしくはアサヒ)に黄ばんだレンズがついていたら、それはアトムレンズかもしれない。
・・・・・
あのバカげた原発事故後、これを買い求める人が殺到。海外から注文しようとあちこち検索するも、どこも入荷未定の状態になっていたのが4月頃。海外のサイトなのに日本語表記だったり、日本人向けのお知らせが掲載されていたりと、フクシマ事故後、たくさんの人がこれを求めて探し回ったんだな、政府の言うことなど信じられていないんだな、と改めて納得したあの頃。
あの事故は私たちに大事なことを教えてくれた。
今の国家は、政府は、一般大衆を守らないということ。そして国を支配するエリートは、こんな災害で簡単にパニックに陥るということ。実は日本の情報統制は、ソ連なみだったということ。
そして私たち人民は、誰かに政治を任せたり頼ったりするのではなく、ただ健康に生きていくという最低限の社会を維持することですら、自分自身で動かなければ、それは成し得ないということ。
そうしなければ、ろくなことにならない。それを原発事故は教えてくれた。
ねえ、そうでしょう?そう思いませんか?2009年に民主党に投票した皆さん。そして今年、大阪で橋下らの勢力に投票した皆さん。ねえ。
今年もよろしくお願いします。
10μSv/h!!
一頃のボッタクリ価格が落ち着いてきたので、とうとう買いました。
ガイガーカウンターを。
しかもガイガー・ミュラー管が2本あるちょっと高級機、ロシア製の「RD1706」ですよ。これの一つ格下のモデル「RD1503」が結構有名で定評があったので選択。
一頃は中国製の怪しいものでさえ5万円をくだらなかったガイガーカウンターが、今では何とか適正価格。私は楽天のショップで、この「RD1706」を3万円弱で購入。
11月末に届いたのだが、今ではさらに安くなっているようだ。
ずいぶん安くなったなあ・・。
できること 測るだけ
この機械が出来ることは・・。放射線量を測ること。ただそれだけ。
測定速度が早い。電源投入後約20秒で速報値。20秒ごとに計測値が更新され、約2分で測定完了、ということになるか。
数値のぶれも少なく、お手軽に計測できる。
ちなみに線量が高いと、計測間隔はもっと短くなり、1μSv/hを超えると数秒おきに数値が更新されるようになる。
一定以上の数値を検出した場合は「チリチリチリ」という警告音を出してくれる。よく昔のテレビでやっていた「ガイガーカウンターの音」だ。この数値は設定で変更できる。
本体裏側 左右のスリットの中にガイガー・ミュラー管がある
空間線量(バックグラウンド線量)を事前に調べて、測定時にそれを除外した数値を表示するよう設定することも可能。
累積線量をカウントする機能はないので、あくまで特定物や特定地点の計測を行うことがこの機械の目的だ。
ガイガーカウンターの特性上、数値の誤差は大きいが、それでも±20%程度と精度は高め。被曝線量の基準は多分コバルト60なので、原発事故で問題になるセシウム137での被曝線量は、表示されている数値に0.8くらいをかけてあげればよいようだ。つまり表示されている線量は、やや高めと言うこと。
γ線のみを計測するシンチレーション式計測器とは違い、β線とγ線、そしてX線にも反応する。
そんなわけでいろいろと測ってみた。
東京西部に異常な場所はどこにもなかった
自宅の中でとりあえずテスト。こたつの上に置いてほっておく。すると0.08~1.5μSv/hくらいの数値。懸念されていたベランダの排水口付近も同じ値。庭に事故前からほったらかしにしてある材木などを計測すると、0.2μSv/hくらいになることもあるけれど、これはまあ、誤差の範囲内だろうか。
勤務している病院屋上の排水口付近 0.36μSv/h
勤務先の庭や駐車場などを計測してみる。やっぱりさほどの違いは出ない。屋上に上って排水口付近を計測してみる。するとここは比較的高い数値。0.3~0.4μSv/hという結果になった。
建材から放射線が出ているのかもと思い、建材にガイガーカウンターを押し当てて計測してみるが、0.1~0.14μSv/hと平常値だった。
やっぱり今でもところどころに少しセシウム系がたまっているのだろうか。
とはいえ、まあ、気にすることでもない。
アトムレンズの破壊力
この記事冒頭の写真は、ある物体の上に乗せて計測した結果。その物体とは・・。
「アトムレンズ」
ガラスに鉛などの重金属を入れると透明度が増すのだが、それを応用したのだろう。ガラスにトリウムを混ぜて、高性能レンズをつくっていた時代があった。あのライカもズミクロンレンズにトリウムを混ぜていた時期があった(ほんの数年)。
このレンズはもっとも放射線量が高いことで知られるアサヒペンタックスの「スーパータクマー50mm F1.4」。55mmもあるが、こちらのトリウム含有量は少ないようだ。
レンズの前方でケースをかぶせて計測しても1μSv/hは出るし、ボディからレンズを外して後玉の上にガイガーカウンターを乗せると、この通り。10μSv/hを軽く超える。
昔はこんなものを高性能レンズとして普通に売っていたのだ。
*でも他の人の計測結果は4μSv/hとか6μSv/hなのになあ。私のはなぜに線量がこんなに高いのだろう・・。
もちろんカメラに装着して、撮影状態を模して計測すると、人体にはさほどの被曝はない。10cmも離して計測すると、数値はぐっと下がる。
これもまた気にするレベルではない。
このレンズは黄変している。前述のズミクロンもそうなのだが、数年でレンズが黄色っぽくなるのがアトムレンズの欠点。もちろん撮影画像にも影響してしまう。
アダプタをかませてα700+スーパータクマーで撮影した画像
別に夕焼け空を撮影したわけではない
黄変したレンズだから、画像が黄ばんでいる。まあ、色はある程度補正は可能だけれど、これじゃ使えないね(笑)。
中古カメラで古めのペンタックス(もしくはアサヒ)に黄ばんだレンズがついていたら、それはアトムレンズかもしれない。
・・・・・
あのバカげた原発事故後、これを買い求める人が殺到。海外から注文しようとあちこち検索するも、どこも入荷未定の状態になっていたのが4月頃。海外のサイトなのに日本語表記だったり、日本人向けのお知らせが掲載されていたりと、フクシマ事故後、たくさんの人がこれを求めて探し回ったんだな、政府の言うことなど信じられていないんだな、と改めて納得したあの頃。
あの事故は私たちに大事なことを教えてくれた。
今の国家は、政府は、一般大衆を守らないということ。そして国を支配するエリートは、こんな災害で簡単にパニックに陥るということ。実は日本の情報統制は、ソ連なみだったということ。
そして私たち人民は、誰かに政治を任せたり頼ったりするのではなく、ただ健康に生きていくという最低限の社会を維持することですら、自分自身で動かなければ、それは成し得ないということ。
そうしなければ、ろくなことにならない。それを原発事故は教えてくれた。
ねえ、そうでしょう?そう思いませんか?2009年に民主党に投票した皆さん。そして今年、大阪で橋下らの勢力に投票した皆さん。ねえ。
今年もよろしくお願いします。
一部うわさでは(あくまでいいかげんぬわさ?)では自民党だともっと・・・。
測定は不十分だそうですから自分の周囲は自分で測定しないと不安かんじるでしょうね。
これも原発コストに組み込んでもらわないと(笑い)
以前書いたんですが、うちはどこそこからセシュウムどうこうより、体内部位別被ばくと蓄積が気になります。
by ayu15 (2012-01-10 14:29)
この様な物が必要になる世の中になるとは思いもしませんでした。
サイドバーの楽天の品物、つい最近全部買いましたよ。
by ponnta1351 (2012-01-10 14:48)
ayuさんこんにちは。
民主党政権の初期対応が問題視されることがありますが、自民党だともっとひどかったのでは、と思うこともあり、でもこればかりは何とも言えないでしょうね。
ayuさんも取り上げている朝日新聞の「プロメテウスの罠」ではこれでもか、と言うほどの情報隠蔽が横行していますものね。
身体への影響はどうなるでしょうか。首都圏はともかく福島県など高濃度汚染されたところの今後が心配です。
実際に健康被害があっても「放射能とは関連性はない」と言われそう。
by Mosel (2012-01-10 19:37)
ponntaさんこんにちは。
実はガイガーカウンターは昔から欲しいものの一つでした。計測器関係は好きなものですから。ただ利用価値が乏しいわりに、それなりの価格はするので躊躇しておりましたらこの有り様です。なんということかと思います。
楽天の件はありがとうございました。閲覧している方の表示履歴から自動的に商品が表示されるようですね。私の家には毎日のように商品が届くものですから、配達の人に「いつもありがとう」と言われます。
by Mosel (2012-01-10 19:41)
初めまして。
民主党云々以前にルーピー鳩山→バ菅ヤ菅のツープラトンが拙かったのではないかと・・・。
ルーピーの次に素直に野田カードを切っとけば・・・。無愛想だけど無能じゃなかったからなぁ・・・。
by loopy (2013-09-01 18:48)
loopyさん、初めまして。
ルーピーという言葉は、右派のワシントンポストが使ったんでしたね。ちょっと失礼な物言いと思いますが、普天間でそれでも若干まともに動こうとした鳩山に対する、米国右派の焦りを感じました。
私は原発対応の面に関して、菅直人は評価できる点もあると考えています。震災時そして現在まで続く混乱は、官邸ではなく原子力ムラの「エリートパニック」によるところも大きいでしょうから。
野田は、それでもまだ残っていた民主党への期待を、完全にぬぐい去ってしまいました。その意味では現政権誕生の最大の「功労者」と言えるかも知れません。
by Mosel (2013-09-03 07:31)