SSブログ

「明神下 神田川」で鰻を食べる [食べ物]

110126kandagawa1.JPG
門構え ビル群の中にぽっと異空間

 先日ちょっと銀座に行く用事があり、妻と二人で出かけてくる。帰りがけ昼食をとることになって、以前から行こうと思っていた店に入る。

 神田明神のほど近く、御茶ノ水駅と秋葉原駅との中間点にある鰻専門店「明神下 神田川」へ行く。有楽町から秋葉原で降り、電気街を抜けて神田明神下交差点のすぐそばへ、駅から徒歩5分。

 平日の12時頃、店に到着。田舎旅館のような扉を開けるとチャイムが鳴った。すぐにお店の人が出てきて案内してくれる。お稚児さんのような可愛らしい女性が現れて、2階の部屋に案内してくれる。この店は基本個室なのだ(カウンター席もある)。
 「お飲み物は」と聞かれるが、昼に酒を飲むのは控えている(昼から飲むと本当に依存症になるから)のでお茶のみで。うな重(小さめ)とう巻き、赤だしを注文。肝焼きは品切れ。う巻きは一人前を頼んだら、「う巻きはとても大きいのでお分けしますか」とのことだったので、二人分に分けてもらった。

 最初に出てきたのはう巻き。「30~40分ほどかかりますがよろしいですか」との言葉通り、約30分かかる。捌くところから始めているのだろう。鰻を捌くところから始めていたのはずいぶん昔で、どの段階からかはわからないが、ある程度仕込んでいるからこそ、この程度の時間で出てくるようだ。
 しっとりと仕上げられただし巻き卵には、しっかりとした甘みがつけられている。中の辛めの鰻と相まっていい味になっている。鰻はちょっと小さめだ。

 う巻きを食べ終わって、次がほしいなと思ったところにうな重が出てくる。

110126kandagawa2.JPG
昼なのであえて小さめで きれいな器に入ったうな重 椀(赤だし)は別料金にございます

 ネットで事前に調べたら、神田川のタレは辛いのだそうだ。確かに醤油がきいた辛口のタレ。よくあるみりんの甘みが強い一般的なタレとは違う。鰻はほどよく脂がのった上品なもの。くどくない辛口のタレと相まって、私の好みと一致する。皮ごとさくさく箸で切れ、食べやすいことも特筆できる。
*脂こってりは私は苦手。マグロの大トロも数切れしか食べられない。
 薬味の山椒は柚子かカボスが入っているんだろうか。変わった香りがする。そう、今ウチで使っている、クナイプのバスソルトだ・・。山椒と柚子が混じるとメリッサ(レモンバーム)の香りになるか・・。

 小さめのお重だったから大丈夫かな、と思ったんだけど・・。鰻は結構腹にたまる。二人とも後半はちょっと苦しくなった。ゆっくりと完食する。

110126kandagawa3.JPG
部屋の中はこのような感じで

 古い作りの建物だが、部屋が道路から奥にあるためか、外の音はあまり聞こえない。けれど隣の部屋で談笑する男性の声はよく聞こえる。秘密の会合にはあまり向いていないかも。
 窓を開けるとすぐ隣はアパートだったりビルだったりするけれど、障子を閉めれば昼でもほんのり暗く雰囲気のいいお部屋。部屋にはガスヒーターとエアコンがあって、しっかりと暖かい。
 なにより食後にゆっくり横になれるのがいい。食の細い私は、食後は体がちょっと重くなる。

お代
 支払いは部屋ですることができた。支払い終われば出口まで案内があり、最後までしっかりもてなしてくれる。一貫して対応してくれたのは初めに部屋まで案内してくれた方。同じ人が対応してくれると何だか安心する。
 こうして1時間半ほど逗留して、お代は2人で1万1千円ほど。神田川の個室は、15%のサービス料がかかり、ランチ料金の設定もないためこのような金額だ。ちなみに夜も同じメニューのはず。そう考えると夜に利用したほうが「お得感」は高まるか。
 ただ都心の喧噪から外れ、静かに長時間ゆっくりと、気の置けない人と食事ができるこのひとときを、どう判断するかということだろうか。決して安くはないが、私は十分に満足できた。妻は「お金持ちになったみたい」と言っていた。

・・・・・

 妻と二人きりで出かけるのは何年ぶりだろう。ましてや二人での食事なんて5年以上もなかったことだ。よい息抜きになってくれたようだが、子どもの習い事があったため、15時半には自宅に戻らなくてはならない。食事後は御茶ノ水駅に直行、急ぎ帰宅することになった。
 ゆっくりした食事の後は、実に慌ただしかったです。


 そうそう、「神田川」は13時30分に店をいったん閉めるのだ。昼に食事に行きたい方はその辺ご注意を。神田川閉店後は近くの「とんかつ丸五」もオススメです。
 もちろん個人的には、アキバは「牛丼サンボ」がお手軽で味良しですが。大衆食堂っぽいとこも二重丸。一人の時はいつもここ。
nice!(6)  コメント(6)  トラックバック(0) 

nice! 6

コメント 6

batta

鰻が苦手で、しかも醤油味の強い魚料理全般があまり得意でないので
ご縁がないお店かもしれませんが(^_^;);;
お店の中の雰囲気ほんとにいいですね!

旅館ではないから長居は無理だけど、何か構想を練るために篭るには♪かも。
静か過ぎるのは苦手なので、回りの部屋の声がするのも、逆に私には♪です。
by batta (2011-01-27 18:08) 

Mosel

実母の実家は四万十川のほとりですが、母が大の鰻嫌い。養殖・天然を問わず高知へ帰省の折に鰻を食べた記憶がありません。
私の印象では、鰻は江戸およびその周辺の料理という印象があります。北海道でも高知でも、あまり有り難がって食べた記憶がない。土用の丑でもそうだったので、昨今当たり前のように売られている鰻に、不思議な感じが残ります。
20年前、四万十川で屋形船に乗りました。で、その場で水揚げした天然鰻を捌き、白焼きとお吸い物になりました。この味が私の鰻に対するベンチマークです・・とはいえ母はそれでも食いませんでしたが。
by Mosel (2011-01-27 22:25) 

manekiuri

わー^^
よさそうなお店ですね~
住み込みたい。笑
by manekiuri (2011-01-28 14:17) 

Mosel

そう言えばこの日、窓の外から猫の声が聞こえましたよ、フギャーって(笑)。
古めかしい建物ですが、空襲で焼損したのかな、戦後当時の建材も使って再建したと聞いております。
コンクリート建築の狭間にある、オアシスのようなところでした。外神田(秋葉原界隈)はこんな店がいくつかあるんです。
by Mosel (2011-01-28 22:22) 

ponnta1351

暫くです。
雪模様の連休ですね。
ウナギ大好きです。都会にこのようなお店が有るとホッとしますね。
by ponnta1351 (2011-02-12 14:18) 

Mosel

お久しぶりです。お元気でしたか。私も最近更新が滞っておりますが・・。
急にまた寒くなりましたね。
この店のまわりだけ、ちょっとした異空間でした。ただ窓のすぐ外はマンションや民家なので、障子を閉めておくといい感じです。
by Mosel (2011-02-12 17:10) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。