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ある一日-地域をささえるシステム部門 [医療情報技師というお仕事]

 電子カルテの機材更新をするにあたり、いろいろな業者と接触している。もちろん今までつきあいのある業者にも依頼をする関係で、先日その業者が主催するイベントに参加した。エンジニアや営業とその辺の話題を話合い、機器選定への具体化を進めていく。夕方、終了後は家には帰らず、そのまま私はあるところへ出かける。

 地域で様々な社会活動をしている知り合いの自宅へ。

 結構な年齢の彼は、パソコンをコミュニケーション手段として割と以前から活用している。しかしそれはWin95系のPCで、いよいよ動作がおかしくなって四苦八苦し、とうとう新しい機械を買うことにしたのだそう。そんなわけで機材は私がコンサルトして発注済み。届いたものの新たに設置しただけでは今まで通りの作業はできない。ということで今日はその辺の設定に向かったのである。

 移行するデータを確認して、ファイルをUSBメモリ(注1)に退避。メールやブラウザのデータやその他設定も移行して、とりあえず今まで通りの作業ができるまで設定する。古い機械はとりあえず隅に寄せておき、いずれ廃棄。ここまで約2時間。
 新しいハードは高速で、特価のDELL LEDモニタは発色も上々。うらやましいほどにいい機械だが、これで8万円を優に下回る。
 結局今回は、古いハードのリプレースと新規購入のコンサルト及び購入。実際の稼働までの作業という内容だった。これが一般的な市民へのごくごく一般的なPC導入経過なのです。


 さて、PCを活用してツールとして使いこなせるのには、それなりの時間と努力がいる。新規購入して今までの環境を移行する程度の技術をつけるのには、なおさら時間と努力と労力がいる。シロウトさんにとってそんなことをするのは、考えただけでもちょっとうんざりといったところじゃないだろうか。そんなことを学ぶ前に、他のことをしたい、別のことを知りたいと考えるのは自然なこと。そんなに頻繁に使う知識じゃない、というのもあるし。

 私が今日したこの作業は、業者に依頼すると結構な費用がかかる。機材選定までのコンサルタント料は普通ないが(高価なものを買わされるリスクはある)、設置に1万、データ移行に2万と、そんな感じなのだ。個人的にはスキルと手間と作業時間とを考えると決して高くはないと思うが、年金生活者や低所得者が多い私たちの周りでは、その出費はちょっと痛い。そんな業者の存在を知らない人もたくさんいるし、そもそも存在していない地域だってたくさんある。

 そんな時、地域社会に目の向いた、システム部門の出番となる。

 私は基本的にかかった費用以外の請求はしていない(注2)。私に依頼する人たちが、地域社会にとって、そして私にとって大切な人であれば、そのために自分の時間を使うことに抵抗はないし、それへの対価を求めるつもりは-今のところ-ないからだ。今はまだ「余力」で動けているというのもある。

 結果的にこうした行動は、一種の社会貢献になっているのではないかと思う。会社の中に引きこもっている情報システム部門ではなく、地域社会で活動している人たちのために、及び地域の中におけるデジタルディバイドの解消にも動くボランタリな情報システム部門というのが、もっともっとあちこちにあってもいい。今は私1人だけだから限界があるが、多摩地域で同好の士を集めれば、5倍10倍の動きができる。そしてかなり先進的な社会活動ができるのではないかとも思う。会社が行えばそれは立派な「CSR」ということにもなる。
 簡易なコンサルテーションにとどめるか、実際に動くのかは、その組織の性格付けにもよるとは思うが。(注3)

・・・・・

 その日、実はセミナー会場から悪寒がしていたが、約束を反古にしたくはない。帰宅すると38度の熱発あり。医者に診てもらうが熱以外の自覚症状はないし、どうやらインフルエンザではないようだ。咳・くしゃみなく飛沫感染はしていないはず。
 ちょっと疲れていたかな。

 せっかくの活動も、相手に病気をうつしてしまっては元も子もない。健康には気をつけねば。

(注1)USBメモリが大容量化されてこの辺の作業は非常に楽になった。以前はネットワーク接続やディスクを物理接続させてデータ移行したが、設定したりバラしたり-古い機械やノートはバラすのも一苦労-と結構面倒だった。そのあたり今は技術的な敷居はずいぶん低くなっている。

(注2)かえって相手が恐縮する場合が多く、帰りがけいろいろと「お土産」をくれる。「現物支給」は頂いています。酒一升とか、ワイン一本とか。

(注3)とはいえ、こうした活動はそんなに甘いものでもなく、下手すると「24時間無料サポート」状態に陥ることにもつながりかねない。
 円滑に進めるには、組織として取組むことが一つと、ボランタリな要素があることを相手に認識してもらう必要性と、両面からの取組を考える必要があるだろうとは思う。

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