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「クラシック風」じゃなくてホントにクラシックなホテル-日光金谷ホテルのこと [旅行]

「日光に行かずに結構と言うなかれ」

 ・・いや、日光に行ったことがないんだけれど、北関東に行く機会というのは、実はそんなにないもので。確かに草津とか日光とか有名どころがあることは知っているけれど、どうも足が向かない。けれどようやく、東京にきてから約20年、初めて日光に行ってみた。投宿場は伝統の「日光金谷ホテル」

スペーシア鬼怒川で日光へ
 そんなに大きなホテルではない。建物は19世紀末に建てられたホテル本館の26号室。案内人は「この部屋は創建当初からあるお部屋で云々」と説明してくれた。デラックスタイプのちょっと広めの部屋。「よく取材されてパンフレットやガイドブックに写真が載っている部屋で」と案内してくれた支配人は言っていたが、妻の買った本にも全く同じアングルの同じレイアウトの写真が載っていた。もしかしてこの部屋かしら?

廊下からしてクラシックな雰囲気

 このホテル、建物自体が有形文化財に指定されているもの。今のホテルと作りがもう全然違う。天井は碁盤目のような形、つり下げ型の照明、そして今はやりのオイルヒーターを彷彿させるスチーム暖房、そしてしつらえた家具の古いこと。けれどトイレや風呂は最新式のもので快適性には何の問題もない。

 館内にはホテルの歴史や、設備の由来を記した展示場があって、それをみるだけでも十分楽しめる。ホテルの台帳に記載された人物紹介には、日本人向けにはアインシュタインとかヘレンケラー(実は彼女はおそらく日本でもっとも有名な社会主義者の一人)のサインが紹介されていたが、英語圏向けにはリンドバーグが最も大きく記されていた。20年代アメリカ合州国での英雄だからかなあ。この辺何というかお国柄の違いが出ていておもしろい。国際物理学会の投宿場にもなっていたようで、アインシュタインと並んでハイゼンベルクらのサインがあった。すごいものです。

 さて外にはかつていろいろと拡張していた時代の建物がある。本館の上の土地に設営された「竜宮」と呼ばれる別棟では、小さな写真展を行っていた。この建物、そばのスケートリンクやプールを室内から観覧できるようになっている。かつて水上に浮かぶように建設されていたようだが、建物の劣化を懸念してか、現在建物の床下はコンクリートで埋められられている。ここはあまり改修されていなくて、ややボロボロな感じだったが、それもまた風情があって良い。夏はプール、冬はスケートリンクとして楽しめる施設・・なのだが、今年は現地の人も初めてと言うほどの暖冬。リンクの氷はシャーベット状で、利用不可だった。

 医療情報学大会のエントリにも書いた札幌の清華亭を思い出した。ちょうど同じ時期に建設された建物で、何となく似通った雰囲気がある。泊まることそのものが文化財に触れることという、実に珍しい体験ができた。惜しむらくは1泊2日という短い滞在期間だったことだろうか。

 でもこの時期、全然お客がいません。他の客が全くいないとそれはそれでさびしいものだが、適度に他の客もいてくれたので、その辺の問題もなし。実に快適。

翌日お約束の東照宮に行ったらば、異国の人からずいぶんと声をかけられた。「写真を撮ってもらえませんか?」。外国人観光客の多いところではいつものことなので、快く応対する。ついでに私たち家族の写真も撮ってもらった。
 いい思い出になりました。実は実家への帰省をのぞいて、初めての泊まりでの家族旅行。もう少し時間がとれればなあ、と思う。


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