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Pierre Gagnaire ~ピエール・ガニェールでランチを [食べ物]

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目いっぱい手ブレていてすんません

 年を取ったせいか居酒屋の喧噪がイマイチ苦手になった。
 年末、職場の忘年会をどこでやろうかという話になって、人数少ないし、妊婦もいるしで、近所のフレンチレストラン「ビストロすぎ浦」で食事会にしようということになった。結果は大好評。
 また年始には仕事の関係で、西麻布の高級イタリアン「アッピア アルタ」の、しかも個室でディナーをいただけるという幸運にも恵まれた。クエのポワレがおいしかったよう。

 するとちょっと困ったことになるわけで。

 私一人だけがそんなところで食事をする。妻は病気で療養していることもあり、なんだかちょっと後ろめたい。

 けれど子どもたちはまだ小さいので、そんな店に連れて行くわけにもいかず。

 妻と二人で食事に行くには、必然的にランチだけしか選択肢が無くなってしまう。

 そんなわけで、食事の予約をし、六本木に出かけることにした。溜池山王駅にほど近い、ANAインターコンチネンタルホテル36階のフレンチレストラン、ピエール・ガニェール。東京のこの店はミシュラン二つ星だ。
平日ランチなら予約はなくても大丈夫そうだけど

 前日になって予約の電話を入れる。ダメかなと思ったらあっさり予約が取れる。当日着いてみると、客は個室のグループのみ。
 私たちが食事をしていると、徐々に人は増えてきた。けれど6~7グループくらい。座席数から見ても、予約なしでも大丈夫そうだ。もっともお店のことを考えると、事前予約をするのが望ましいのだろうが。

 ドレスコードは「スマートカジュアル」とかいうよく分からない基準。過度にカジュアルではない格好なら何でもよいはずだと判断し、私は襟のついたシャツにニットとチノパン。ちょっと上品なジョンブルをイメージして選択する。妻も似たような格好だ。つまりパンツスタイル。スカートやワンピースじゃなきゃダメという人もいるらしいけど、ま、いいんじゃないですか?

 エレベータで36階に着くと、そこは高級感漂う薄暗いエントランス。対して店の中は-36階の眺望を楽しむために窓が大きく作られていることもあって-非常に明るい。この日は晴れており、まるで展望室のような状況だった。ランチなら、明るくても問題はない。
 店の中にはBGMがかかっており、新旧のフランスの歌が流れている。曲の選択は間違っていないけれど、高級店で音楽を流すのはどうかな、と個人的には思う。入り口と店内2カ所にワインセラーがある。ワイン飲んでね、という無言のプレッシャー。昼から酒は飲めぬ。

 アラカルトもあるようだが、コースを注文。8000円から。食事中とはいえ昼から酒を飲む文化のない日本(*)で、ランチはやや高めに設定される。とはいえこのクラスのレストランでは標準的な価格。知ってて予約したから不満はない。
*)ワインの売り上げは店の経営にずいぶん貢献するそうです

見た目良く楽しく そして量も十分な食事

 料理って、見た目も大事だなと感じさせる内容。細長い皿に小さな、そして多彩な味わいのお菓子が4個。「手でお食べください」と親切な一言。アミューズは5つの小さな器-それも変わった形状の-にそれぞれ盛りつけられている。これがきれいなのだ。

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ヴィアンドは豚肉のグリエ 紫色のペーストは紫芋

 アッピアアルタのシルバーはノリタケ製だったが、ここのはクリストフルだった。ナイフはなんとラギオール。ラギオールのソムリエナイフは大変使いやすくて私も10年来愛用しているが、このナイフも本当に使いやすく良く切れる。
 欲しいな。買おうかな。クリストフルよりは安いし。

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デセール3皿 この前に一皿 そしてこの後にもコーヒーの付け合わせにビターチョコと砂糖菓子が出る

お腹いっぱいです

 一番安いApinac(ガニエール氏の生誕地名)というコースにしたのは、経済面と言うよりは、量の問題。多分上のコースは量が多くて食べられない。オードブルのミモレットチーズのソースであえた帆立を、おいしいと思って食べていたら、ミモレットの濃厚な味に満腹感が出てしまい、二人とも肉は少し残した。
 でもデセールはそんなお腹を少し軽くしてくれる。5種も出たのに全部いただく。見た目も楽しく味もよい。

 都合2時間くらいいただろうか。高級店のランチとしては、2時間はまあ、普通だろう。フカフカのイスは座っていても疲れない。
 写真を撮るのは品がないと思い自重していたのだけれど、周りの客が写真を撮る撮る!メニューが来たらパシャリ(実際にはスマフォの電子音ですが)。アミューズが来たらパシャリ、メインが来たらパシャリとすごいこと。皆さん上品に着飾っていたのに。という私も調子に乗って2枚ほど撮る。

 あ、フラッシュ発光しちゃった!ゴメンナサイゴメンナサイ!私が一番下品だよ・・。

 他のブログで読んだら、ガニェール氏自身も写真が好きで、店内やお客の写真をパシャパシャ撮っていたこともあるらしいんだけど。

 この店をプロデュースしているピエール・ガニェール氏。フランスでミシュラン三つ星をとった料理人で、けれどロワールのその店は一度倒産しちゃったらしい(その後始めたパリの店でも三つ星)。日本で始めに立ち上げた青山の店も、パートナーともめたのか閉めちゃったとのこと。今の店はANAグループと組んで立ち上げ2年ほど経つけれど、運営は順調のようだ。

 また行くことになるでしょう。しばらくはランチで、ですが。

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コメント 6

cheese999

本格的ですね~。
(^o^)ノ
by cheese999 (2013-02-03 22:57) 

Mosel

いいところでしたよ。
妻と行くのは本当に久しぶりでした。
by Mosel (2013-02-04 07:07) 

ぜろこ

こんばんは。
おかげさまで完全回復いたしました。
ありがとうございましたm(__)m

星のついたレストランにはまだ行ったことがありません(^^ゞ
by ぜろこ (2013-02-04 21:51) 

Mosel

腰の回復おめでとうございます。私もそうなのですが、腰の障害は繰り返しますので、ご無理なきように。
高層ビルの上階。低層階のグランメゾンとは違った雰囲気でした。
ミシュランはまだ都心部だけしか調査しておりませんので、郊外の名店は対象外です。多摩地区にも気の置けない良い店はありますよ。
by Mosel (2013-02-04 23:27) 

ponnta1351

贅沢なランチでしたね。
でもたまにはご夫婦で良いことですね。日本人の殿方は同僚と居酒屋やクラブに行きますが、夫婦で行動する欧米人には考えられない様ですね。
奥様の体調もそういう事で上向く場合もありますよね。
by ponnta1351 (2013-02-09 15:05) 

Mosel

妻の体調は相変わらずで、まだまだ回復期の途上といった感じです。
時々はこのような贅沢があってもいいかな、と思っています。

年末年始は会食の機会も多くなりますが、それ以外の時期はさっぱりですねえ。家族持ちの人は気楽に誘いにくいというのもあるみたいですよ。

そういえば、今回のランチ。まわりは妙齢の女性ばかりでした。
by Mosel (2013-02-10 09:27) 

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