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民主党に変な期待を寄せなくてよかったが・・労働者・福祉を守り強化する政党を [社会情勢]

 この間の政治的迷走は、いわゆる世襲議員と呼ばれるものの、人的劣化を端的に証明したような内容だった。小泉、安部、福田、麻生、鳩山、と5代にわたって続いた世襲議員の政権は、いずれも無知蒙昧して無責任。特に安部以降は進退窮まっての事実上の政権投げだし。
 えーっと、今になって小泉政権をもてはやしている人やらマスコミやらがいるが、この政権が成立したとき、彼の空疎な言動や振る舞いを、何も考えずに米国に追随していく滑稽な様を、嘲笑を加えて批判している人は多かったはずだ。何事も「昔はよかった」って懐古趣味に浸る人っているんですよね。

 菅直人新総理への世論調査の結果が、その信憑性はさておき、ある程度高い数値をたたき出したのは、そんな世襲議員へのうんざり感がもたらしたものかもしれない。

 さて。

 恐れていたことが現実になった。

・普天間問題では迷走に迷走を続けたうえ、結局は自公政権が沖縄に押しつけた結論を踏襲。

・予算がないと言いながら、軍事費を聖域化。しかも米軍への「思いやり予算」は史上最高水準に。

・先進各国では最低水準の、国会議員定数の削減を画策。しかも死票を莫大に生み、民意を正確に反映させない小選挙区は減らさず、民意を比較的よく反映する比例区の削減をもくろむ。

・財界の念願、消費税の増税を画策。法人税の大幅減税を抱き合わせ。財政健全化を旗印に増税を言うが、法人税は減税。自公政権がすすめた富裕層への減税策はそのまま継続。
 財界の思惑通り、間接税導入・増税と富裕層への大幅減税が奏功して、すでに日本の税による所得移転効果はなくなり、ジニ係数は急速に上昇した。民主党政権は、それをいっそう進めようというのだ。この不況下の日本で。

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 菅政権が次々打ち出した政策を見て、激しい既視感を覚えた。17年前の「非自民連立政権」のことを。自民党の悲願を次々実践する「非」自民政権。消費税増税も、米輸入自由化・ミニマムアクセスも、小選挙区制も、そして政党助成金も、この政権が端緒を開いた。全て。

 自民党ができなかったことを、一応、自民党でない政権が実施する、この戯画的な状況を、予想していなかったわけではない。しかしここまでひどい結果は意外だった。あまりにも露骨な民主党の悪政ぶりは、自公政権すら上回る場面すらある。

 この間の非自民、民主党盲信ブログの衰退は、そんなところに理由があるのだと思う。ここまで立て続けに自公政権と同じことをやられては、彼らも立つ瀬がないというもの。「民主党」ではなく、「政策」を軸に考え運営すれば、こんな混乱は起らないものを。


 自公政権の再来を許してはならない。しかし民主党政権の跳梁跋扈も許してはならない。ほら、世論に押されて、菅直人が言うことをころころ変えている。第三極を強化しよう。民主党の暴走を許さないために。自公政権の復活を阻止するために。


消費税増税に反対する共産党が、機関紙の赤旗で連続キャンペーンを打っている。全国商業誌は基本的に消費税増税/法人税減税路線(特に朝日がひどい)なので、このような情報はなかなか出てこない。

「日本の法人税は高すぎる」というが 三大銀行 10年以上 法人税ゼロ この不公平税制こそただせ(6/29)

消費税率10% 経済への打撃は計り知れない(7/1)

菅首相は、全く的外れ ギリシャの財政危機から何を学ぶのか?(7/2)

おまけ

 「医事業務」という病院医事課向けの雑誌がある。八王子の病院医事課長のコラム的記事に、普天間問題を揶揄した内容が載った。
 曰く、普天間の問題で沖縄の人々や同調する議員が反対を唱えるのは、代案がないから建設的ではない、のだそうだ。「事情を学ぼうとせず、学んだものの言葉に耳を傾けようともせず」かたくなに拒んでいるのが沖縄の人々やそれを支持する政治家だと。
 ニュース程度でもまともに見ていれば、普天間を巡る経過だけを見ても、沖縄の人々に思いを寄せるのがごく自然なものと思うのだが、「事情を学ぼうとせず、学んだものの言葉に耳を傾けようとも」しないこの医事課長は、自分の言葉が我が身に降りかかっていることに気づこうともしない。
 こんな人もいるのだ。勉強しない人物が医事課にいては、事務職員もバカにされるだけだよなあ、と思う。
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ponnta1351

思っていることをブログに書こうと思いながら体調を崩してしまいました。書ききれないほど沢山あります。支持率も当てになりませんが菅も予想通り。さて来る選挙は何処に投票しようか?最近のロクでもない政治屋に魅力を感じません。
by ponnta1351 (2010-07-05 20:26) 

Mosel

直接私が体験したことではないのですが、薬害HIV問題が大きな問題となったとき、厚生大臣だった菅さんに面会をした支援者が、彼に非常にぶっきらぼうな対応をされて大いに驚いた、という話をしていました。市川房枝さんとの関係を見ても、結構裏表のある人なのかなと思います。共産党の小池さんには10年前に会ったことがあり、当時議席増が確実と言われていた共産党が総選挙でなぜ議席を減らしたのかについて意地悪な質問をしたら、非常に困った顔をされたのを覚えています。まじめな人なんですね。
この蒸し暑さで体調を崩す人が私の職場でも増えていて、運営上問題になっています。お体、大事にしてください。
by Mosel (2010-07-05 23:23) 

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