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老舗の閉店・・古炉奈 [雑想]

 久々に秋葉原に出かける。6月初頭というのにずいぶん暑い。今回の目的は、職場で必要な物品をいくつか購入するのと、14日で閉店する、老舗喫茶店の「古炉奈(ころな)」に行くためだ。
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古炉奈入口 階段を上って2階に良い風情の喫茶店がある

 今はUDXとかそこらにちょっとした喫茶店ができているが、昔の秋葉原には、こじゃれた休憩場があまりなかった。いきおいクラシックな内装の「古炉奈」が第一選択となる。
 一人で行くときにはあまり選択肢にはならないが、たまに友人らと秋葉原に買い物に行くときには、夕方よくここを利用していた。

 だって、他に選択肢がないんだもの。


 古炉奈は、明治期の洋風建築をモチーフにした店内で、天井に金谷ホテルなどに見られる様式がある。もちろんビル自体は1950年代の竣工だから、当時の様式を模したものだ。秋葉原ラジオセンター2階の形状に合わせた、ウナギの寝床のような細長い店内である。


 数年前、友人とコーヒーを飲んでいたとき、すぐ隣のテーブルで、「ぷらっとほーむ」の、今は亡き本多社長が、何やら大声で話していたっけ。
 本社の課長とここで歓談。「USBメモリが欲しい。アキバだと安いと聞いてね?」と。数百円の差額でわざわざ秋葉原に来るまでもない。お互い分かっていた。ここで組織の問題を、様子見しながら話し合った。そんなことになるだろうと予想していたから、お互い休みの時間を使って、無理やり予定を合わせたんだ。

 今日はマンダリンを。閉店を知った古くからのマニアがたくさん訪れているのだろう。入口で写真を撮っている人も見た。店内は客でいっぱいで、入るまでずいぶん待たされた。やっぱり平日に行くべきだった。この盛況で、閉店をやめてくれればと切に思う。
 大丈夫だよ。「何とかなりそうだからやっぱり継続することにしました」ってことにすれば。誰も怒らないって。

 道行く途中でたくさんのメイドカフェの勧誘にあう。とっても可愛い娘もいる。こんな連中に客を取られているのだろうか。 けれど、そんな店ばかりでは困ってしまうよ。

・・・
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トラックがつっこんでいった道から現場を望む よく使う道だった

 例の秋葉原での無差別殺人事件からちょうど一年。あちこちに取材陣が来ている。警察もやたら巡回していた。事件後すぐになくなった献花台などが、また交差点に設置されている。すっかり元に戻った秋葉原に、今日だけは追悼の雰囲気が漂う。
 けれど警察は例の事件からあちこちにいて、異常なほど多い。そしていやがらせのように若い人を尋問する。連行されているっぽい人もいた。多分十徳ナイフとか持っていたのだろう。そんなことに何の意味があるのだ。

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大量にうろつき回る警官たち

 何の解決にもならないことをし続ける巨大な予算を食いつぶす官僚組織と、秋葉原事件を二度と起こさないように努力する手弁当のボランティア-各地で活性化している「派遣村」がいい例-と。

 それを思うとこの秋葉原。社会の矛盾がよく見えているようにも思える。

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