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破綻したことが問題なのではない。破綻に気付かないから問題なのだ。 [社会情勢]

 船場吉兆という会社が、昨年大規模な食品偽装を行っていたことがばれた。内部告発した(であろう)パート職員に罪をなすりつけ、結局会社上層部が関与していたことがばれ、なおかつ無様な記者会見を行ったものだから、最近のワイドショーの格好のネタになった。

 高級店なものだから、この迷走が顧客の不信をかって経営悪化、先頃民事再生法の適用を申請して、新体制で再出発することになった「はず」だった。

 そこで新社長になったのが、女将とされる70代の女性。上記無様な記者会見で、社長である息子をマリオネットのように操って名をはせた人物。
 営業再開の日には、社員が「昔から女将さんがいないとここはまわらなかったし、今でもそうだから社長になっていただかないとお店がまわらない」と大要その様なことを言っていた。

 そのような意見を社員が表明することは分からなくもない。ワンマン経営、独裁的運営であればなおさら。何があってもその人がいないと組織が回らない。だから退陣することもない。同じ顔ぶれ。同じ役職。そして反省した「ふり」。

 船場吉兆の問題は、会社が組織的に不正を行っていることだったはずだ。食品偽装だけではなくて、問題が発覚してから、下に責任をなすりつけるわ、いろいろな偽装を隠し続けていたのが続々ばれ続けるといった迷走ぶりは、この会社のトップを初めとした組織全体に不信感を投げかけた。だからこそ再生によって期待されたのは、人心を一新して、新たな体制で会社を進めることだったのではないかと思う。

 それが同じ顔ぶれであることで、結局この人たちは何の反省もしておらず、何の変化もするつもりはなく、これまでと同じ事を繰り返すのだろう、というメッセージを世間一般にさらしてしまった。
 この組織は明らかに破綻している。誰がどう考えても破綻している。ワンマン組織の下で官僚主義が蔓延していることを証明するかのような上記社員の発言なるもの。

 しかし組織の、特に上層部や「ヒラメ社員(*)」にはその破綻が見えていない。自分たちが如何におかしいかと言うことについて、法的に、資金的にとどめを刺されるまで気付かない。いやその時点で気付くのならまだいい。新聞で報道されてさえも、まだ事態に気付かない組織もある。破綻が明白なのにそれを認めないことで、改善への一手が打てない組織がある。

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あなたはそんな会社で働いてはいないですか?私のところは・・どうだろう(笑)

(*)上司のお伺いをたてることに執心し周りを見ていない人のこと。官僚主義的組織に特に多い。こういう社員が上司だったりすると部下のモチベーションは急速に下がるが、そんな上司は部下を踏み台にするので結構出世している場合がある。


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