2005年は早くも世紀のヴィンテージ・・ってのは知ってるけれどもねえ [食べ物]
もう猛烈な値段になっているわけです。2005年って言うのは。ユーロ高、半端じゃありません。プラザ合意後の合州国人の気持ちがわかります。今世紀に入ってからグレートな品質となっていることも知っています。これまで主要顧客だった合州国のほかに新興国中華人民共和国やインドでも人気沸騰。有名銘柄がえらいことになっているのも知っています。
何のことかって?フランス産のワインです。それも特にブルゴーニュの。けれどそんなに有名どころでないものは、そしてACブルゴーニュクラスのものは、まだ何とか手に入るっていうので、05年のACブルを初めて購入してみた。ドメーヌはアンリ・ペロミノ。
ふつうのボトルだけれど
飲む前にちょっと見てください。変だよこのボトル。
ちょっと見にくいけどキャップシールが二重になっている。なんだこれ。ゴールドのラインが下にももう一つ。シールが分厚くて切れないよ(笑)
キャップシールをナイフではがすとこの通り。
こんな感じで同じキャップシールが2枚とれました(笑)
こりゃ珍しいものだと、ホントにどうでもいいところで感心する。
ま、ともかくテイスティングを。セラーがいっぱいで冷蔵庫に保管していたからだが、温度が低すぎて味が閉じている。抜栓後はちょっとヒネ香が出ていた。味わいもよくわからない。
暖まるのを待ち、一時間ほどたって香りを見ると、赤系ベリーと皮の香り。それでもあまり強烈ではなくてさわやかな。味わいはさらりと微妙なうまみが潜んでいる感じで、ちょっと前のワインとは全然傾向が違う。90年代前半以前のワインって、こんな感じだったよね。
時間がたつほどにベリー系の味わいとスパイス系のわずかな苦みが出てくるようで、かといってボヤっとした感じもなく、さわやかでおいしい。アルコール起源のセメダインのような溶剤臭も鼻に抜けていく。
しかし15年前の価格を知っている者としては、そしてここ15年間、日本国人民の可処分所得が減少し続けているこのご時世にとって、このブルゴーニュ産ワインの暴騰ぶりはいかがかと思うわけよ。「ACブルが2000円台で買える」って喜ぶ人たちもいるけれども、よくよく考えると異常事態なわけで。かつてACブルといえば、1000円で買えるのがザラにあったはず。それが1000円“台”だったのがつい数年前。まあ当時より輸入業者の意識が上がって、ヘボボトルが減少しているのは良い傾向ではあるけれども。
なんとかなりませんかねえ。ワインを高所得階層の嗜みに堕させるのは、あまりにももったいないと思いませんか?
価格高騰に輪をかけるのが、ワイン評論家という因果な存在。某ワインショップのメルマガを読むと、世界的に有名な某評論家ってのは連日絶叫しまくっているアツい人らしい。ワイン飲むたび絶叫するのって疲れる商売だなあ(笑)
・・いやそれはそのショップとインポーターの売らんかなのアオリでしょってのはお約束として(苦笑)
いや、ま、私その某評論家の1万円もするボルドーワインの解説書を買って、読みふけっていましたけれども。
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