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東大阪に巣食うカルト教団の恐怖 [社会情勢]

 民主主義の尺度というのが私の中にはあって、それはごく単純な基準に基づいている。私はデモクラシーの基礎は他者をいかに排除「しない」かということにあると思っている。

 不祥事を元にした政治家の辞任や居直りが相次いでいるけれども、不祥事を犯し世論や議会に圧されて辞職するのは、それが辞任に値する不祥事であるなら、責任をとる/とらせるという当然の行為であって、排除とは違う。だが、大マスコミではほとんど報じられないこの「辞任」劇はいかがかと思う。

東大阪市議会 自公などが市長不信任 強行可決 「道理ない」市民批判(Source:しんぶん赤旗)

 市長が大変な不祥事を起こし辞任して、その後の選挙で長尾さんという共産党の市長が誕生したのが98年。次の選挙で落選した彼は、去る06年選挙で共産党ブームがとうの昔に消え去った今、なんと返り咲いた。しかし今回わずか一年ほどで議会が不信任決議を通し、彼は辞任に追い込まれた。議会野党の言い分は一応あるらしいが、どう解釈しても言いがかりとしかいいようがない。

 「気に入らないから」「特定の政党だから」議会その他の横暴で不信任をするという事件は、今から約10年前に東京都足立区でもあったし、古くは米軍統治下の琉球・那覇市でもあった。対象となったのは全員共産党員だった(那覇市の事例は当時沖縄人民党。本土復帰後共産党に合流)。

 琉球の件はともかく、前回の東京都足立区と今回の東大阪の件で共通することが一つある。両自治体とも創価学会=公明党が多くの議席を持っているということだ。

・足立区(99年4月時)=定数56名 公明党16名 共産党10名(・・私の記憶なので若干違うかも)
・東大阪市=定数50名 公明党14名 自民系(3会派)20名 共産党4名

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 もう一つ関連して、こないだの参院選、神奈川選挙区で選挙違反事件が起こったのだが・・。

自民・小林参院議員が辞職/選挙違反事件で引責(Source:神奈川新聞)
「・・一方で起訴された出納責任者で公設秘書・・と自民党県連職員・・の両被告については「秘書は現在も否認しており、いまでも無実だと信じている」と述べた。
 同種の事件では、出納責任者らに有罪判決が言い渡されるなど、連座制適用の可能性が強まった段階で辞職するケースが多い」

 この事件は選挙運動員にバイト代を支払ったことが公選法違反に問われた件。すぐに辞職をするのは確かに潔いのかもしれないが、有権者に金をばらまいたとか、各種利権団体を買収してぐるみ選挙をやらせたとか(医療界のぐるみ選挙ぶりは本当にひどかった。武見敬三は見事に落選したけど)よりは、ずいぶんと小さなことのように思う。
 記事にあるとおり、こんなケースでは議員はなかなか辞職しないものだが、珍しく潔さを見せた本当の理由を考えると・・
「小林氏の辞職に伴い、同選挙区で次点だった公明党の松あきら氏(59)が公選法に基づき繰り上げ当選する見込み(同記事)」
カルト芸能人や代表らを投入して激しい選挙戦を絶叫し続けた彼らの存在を抜きには語れまい。

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 99年から彼らが国政に公然と与党として進出してからの、あまたの強行採決に象徴される民主主義の否定ぶり、国政の破綻ぶりをみるまでもなく、彼らの影響が強いところで何が行われるかが、改めて明らかになった。この東大阪の一件は、今後の民主政治の有り様を考えるに、重要な示唆を与えているといっても過言ではなかろう。

 長尾さんは再度市長選に出馬する意志を固めた。東大阪市民の良識を信じたい。

長尾市長が再出馬へ-東大阪・不信任決議 市民に信問う

最後に、この不信任劇に加担しているのは、自民党だけではなく民主党もそう。共産党が国政で民主党と共闘できない理由がこの辺にもある。昔の自社両党時代から、本当の対立構造というものは、地方政治に現れると私は考えている。


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