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やっぱりこいつらやってたのね、ってな感想が悲しい [社会情勢]

 「この野郎!」って怒るよりも「やっぱりね」って反応をしてしまった私。
 この手の「やっぱりね」的なことが証拠とともに明らかになるってことはあまりないから、その点ではちょっと驚いたけど。これって実はえらい深刻なことなんだが、この間のマスコミ論調ではさらりと流されてしまいそうな感じなこのニュース。

 自衛隊が違憲・違法の国民監視 志位委員長が内部文書公表 “憲兵政治”の復活許さない(Source:日本共産党)

 記者会見場で「オレじゃん」って言った人のBlog(いつも読ませてもらってます)

 共産党が5年ぶり(前回は結局うやむやにされた内閣官房機密費の明細)のスマッシュヒット系内部告発を暴露して政界が大騒ぎ。で、自民・民主総出で疑惑隠しに奔走する中、国側の返答といえば 「自衛隊の写真撮影、「差し支えない」と久間防衛相」(Source:asahi.com) こんな感じで開き直られるのは想定内なわけで。この程度の返答でお茶を濁せるほどになめられた政治状況のなか、追及する野党も議席がわずかなもんだから国会での発言機会もちょびっとだけ。テレビで放映されず、気を吐いているのは地方紙くらいなものだから、世論も大して動かない。この辺はまあ、みなさんがよくご存じな状況。

これが資料の全文(PDF形式)で、思わずまじまじと見てしまう。

 自宅近くやら職場やらの状況を探してしまうのだが、期間が限定されていることもあって、私らしい人物は載っていなかった。03年の秋頃からだから、私が会社のプロジェクトで忙殺されていた時期。
 興味深いものに「立川自衛隊監視テント村」の項目がいくつかあって、細かに活動を記載していた。各種のビラまき弾圧の端緒となった立川・反戦ビラ弾圧事件の当事者。こんな感じにガッチリ監視しといて、その情報を公安スジに流すとか指示するとか、そもそも集めているのが公安だったのか、それが立川警察を動かして、2004年2月27日、反戦ビラを配ったテント村の人たちをタイホ、とこんな感じですかね。公的資料から弾圧事件の経過が見えるというのも、また珍しいものです。

 今も昔もデモ行進とか集会なんかに出ていると、報道系とは違う感じの人が写真を撮っていたり、「あれ、この人ダレ?」みたいなのがメモをしてたりなんてのは日常的にある。

 警察がらみといえば、以前こんなことがあった。

 私の知り合いに警察官の息子がいた。そいつが街頭でちょっと署名しただけで、公安警察から「息子さんが○○という署名をしていましたが、親御さんはそのことを知っていますか」みたいな電話がかかってきた。尾行めいたこともされたと聞いている。シロートに分かるよう尾行するのだから、これは嫌がらせ以外の何者でもないのだが、「警察の家族」というだけで弱みがあるとみられ、悪質な嫌がらせを受ける。これが民主国家とされている日本の現実であることを実体験したのは、もうずいぶん前のこと。知識として知っていることでも、実際に目の当たりにすると結構な衝撃があるものだ。

 こんなニュースが出てきて動じないのはホントに一部の中核的な人だけで、たまたまそのときの熱情で参加してたり、気楽に街頭署名したんだけど、それらがバレたら仕事上やっかいなことになる人(そんな仕事場は山ほどありますな)にとっては、ものすごい萎縮効果をもたらすのは目に見えている、その「萎縮効果」をもたらすのは、これらの「情報収集」を、自衛隊という「治安機関」が「敵対的な視点」でやっているということに他ならない。こりゃ戦前の憲兵とか「特高」とかがやっていたのと同じなわけ。
 だからこそこれは問題になるわけです。私だってこれがもとで路頭に迷うことになったら、正直「どうしようかな」って考えてしまうもの。巨大マスコミがさっぱり報じないのも不気味さをさらに助長するわけ。

 そんな公安やらの治安機関にはじめからモラルなんて期待していないけど、これまで発覚した単なる腐敗だけでない、人民に敵対する姿勢を明らかにしたこの事件。共産党にはしつこく何年も追求してほしいものである。

 けれど早くもマスコミ的には風化傾向の見えるこのニュース。どうやって追求したものか。市民レベルではどうやったものか。各地でその手の情報公開を一気に求めるとか、国賠訴訟でもやるとか。

 私、第一次湾岸戦争への反戦デモで顔を大写しされ、NHKニュースで全国に放送されたことがあります(笑)。あのときは知り合いから電話がかかってきたんだが、やっぱり私も監視対象かしら?


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solea01

ご無沙汰です。立川・反戦ビラ弾圧事件の当事者です。ソネットに移転しました。
by solea01 (2007-06-25 22:42) 

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