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そこまでしなくても [雑想]

生徒に採点させバイト代  中学教諭「忙しかったから」という記事が掲載され、59歳の教諭が辞表を提出したという。「市立中学の男性教諭(59)が生徒3人に計5000円のアルバイト代を払って期末テストの採点をさせていたとして、停職1カ月の懲戒処分にした・・テストは○×式で、模範解答に沿って採点するよう指示したという。3人は教諭が顧問を務める部活動の部員だった。(asahi.com)」バイト代はまずいだろうが、定年間近の年齢とはいえ、依願退職までは行きすぎだと思うのだけれどねえ。

 私の親は教師で、教師は昔も今もテストなどは家に持ち帰って採点をしていた。今ではすっかり一般化した「持ち帰り残業」だ。親の傍らでそんな仕事を見ている私は、つい手を出してしまう。すると親も私に仕事を割り振る。解答例を出して「この通りなら採点せよ」と指示したのだ。中学生なので論述問題などはなく、選択問題や自由記載でも解答が固定化されているものばかりだったので、やすやすと採点できた。当時私の親が担任だった生徒は、少なからず私が採点したテスト結果を受け取っているはずだ。

 「邪馬台国」のカナ表記を記載せよ、との問題に「やまたいこく」ではなく「やまとこく」と書いた解答がたくさんあった。親は「やまとこく」にバツをつけていた。それはおかしいのでは、と指摘すると、私の親は「邪馬台国」の「台」は本来「壹」または「壱」で、「やまたいこく」もしくは「やまいちこく」と表記するのが正しい、と、さる本を紹介して説明した。さて私は生徒が学習している教科書には「やまたい(やまと)」とのルビがあり、教科書をもとに学習しているのだから、「やまとこく」と表記するのは学説はどうあれテストの解答としては間違いではない、とした。
 結局「やまとこく」はとりあえず正答となった。

 テストの採点をする親の傍らで、テストの問題をみる。「ちょっとやってみるか」と言われたので、10分ばかりそれに取り組んでみた。60/100点くらいだったと思う。そのテストの平均点が40点くらいだったので、私は親に「このことは言うな」と言ったのだが、どうも翌日の授業で言ったらしい。そこの生徒から、遠回しに嫌みを言われた。

 何年かたって中学生になると、親の仕事にも興味はなくなり、あまり口出しすることもなくなった。そりゃ親の仕事内容が、私の授業の内容にかぶさる年になってきたから、気にならない。当時は激しい校内暴力が沈静化して、その後「イジメ」が流行し始めた。何となく、今に続くすさんだ環境が学校内で始まった時期だったように思う。

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 さてと、よく見たら「辞表を提出」か。「依願退職」「諭旨免職」ではない。誰かが引き留めればいいのだけれど。問題を起こせば辞めてしまえ、不祥事が発覚すれば辞めてやろう、とする風潮は、昨今強まってきた厳罰主義や死刑肯定論に通ずるものがあって、どうにも首肯できない。この傾向は無責任な管理運営という官僚主義の発想にもつながるからだ。
 さて「辞める」と言えば、最近流行り気味のタイツ君。「騒ぐ奴 辞めない」というのがあって大笑いしたことがあった。これはウチの会社でも同じです。


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