あれから１年

　今年の冬はやたらと寒かったのに、３月になって突然暖かく、いや暑くなった。

　桜の開花も早かった。東京では観測史上もっとも早い開花で、2002年と同じだったとのこと。そういえば2002年は３月末にはとっくに花が散ってしまい、職場の仲間たちと花見の企画をした頃には、すっかり葉桜になってしまっていた。

　あれから10年が過ぎても、なんとなくその時のメンバーと、毎年花見をしている。とはいえ最近は花見ではなく、そのまま家飲みになることも多いけれど。お互い家庭を持ったり、子どもが成長したり、職場を変わったり。10年も経つとあれこれと変化があるものだ。




立川市、昭和記念公園そばの桜


ヒヨドリが花をついばんでいた


　急激な寒暖もあってか、今年は春の嵐が激しい。３月初旬の嵐では、北海道で多くの人が亡くなった。先日は銚子で40m/sの暴風が吹き荒れ、満開の桜がすっかり吹き飛ばされてしまった。
　そして今日も台風並みの暴風が吹き荒れている。

　妻が病気になって１年が過ぎた。

　当初は症状の変遷もあって、対応が難しかったけれど、４月発症から８月半ば頃にはずいぶんと安定して、今に至っている。
　４月の激しい精神症状から、５月から６月末までの安定期。そして服薬を油断して数日中断したからか、激しいうつとその回復。８月からは回復期に向かってゆっくりと状態が安定していく。

　10年以上前に統合失調を発症した親友に、その辺のことを聞いてみた。やっぱり彼も同じような経過だったとのことだ。いろいろとあったらしいが、あまり詳しくは聞かなかったけれど。

　ここに書けないようなこともあった。無用な苦労もあったけれど、同じような病気で苦しんでいる人たちの中では、ずいぶんと安定した経過だったようにも思う。妻は典型的な精神病の回復状況をたどり、服薬内容もずいぶんと少なくなった。朝起きられない状況はあるけれど、ほぼ以前と同じ状態だ。

　楽観的に。けれど油断せず。あせらず。