突然暖かくなってスモモが咲きました

 ちょうど10年前。

 イラク戦争が始まった。米英のイラク戦開始は、国際法を無視する蛮行として世界中から非難があった。大きな反戦デモが世界中で盛り上がった。
 それは日本でも同様だった。

 しかし日本政府は、いち早く米英の侵略戦争を支持し、積極的にそれに介入。軍をイラクに送り込みもした。
 日本の大メディアでは、朝日新聞くらいが、やや腰砕けながら反戦の論調。読売や日経などは積極推進の立場だった。

 そして10年。もはや米英の開戦の理由は、今や全くのでたらめであったことが明らかになった。
 朝日新聞では、そんな当時の状況を各政治家が回想する特集記事を組んだ。

イラク戦争10年 福田元首相「我々に情報はなかった」(朝日新聞:2013年3月20日朝刊)

イラク戦争開戦当時、官房長官だった福田康夫元首相が朝日新聞のインタビューに応じ、小泉純一郎首相の開戦支持表明の直前、英国からブレア首相の議会演説に先駆けて支持を打ち出してほしいと打診されていたことを明らかにした。「イラクに大量破壊兵器(WMD)がある前提」で支持した日本だが、判断材料を得ようにも「手も足もないという感じがした」と日本独自の情報入手ができなかったと率直に認めた。
 2003年3月20日の米英軍の先制攻撃を前に、当時のブッシュ米大統領が18日(日本時間)にイラクへの最後通告演説をした。福田氏によると、その頃に英国外交筋が福田氏に「ブレア首相がこの問題で議会演説をする。日本がその前に英米への支持を表明してほしい」と要請してきた。・・・「開戦の判断で英国も(世論の反発で)相当困っていた」との印象を受けたという。(引用終わり)

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 あれほど国会で、米英によるイラク侵略の根拠は何かと問われ、のらりくらりと答弁していた首相含めた自民党関係者は、要はなんの根拠もなく米国がやるから支持するのだ、と言わんばかりの対応をしたということだ。
 こうした対応を「属国」と言う。

 にもかかわらず、この福田康夫は、記事の末尾で今でもこの対応が正しかったと言っているのである。