とある魔術の禁書目録・・劇場版が23日から公開されるに当たって、立川市のローソンが若干派手になっている。
ローソン立川曙橋店 全国で唯一の「禁書」ラッピング店舗 2月25日までの限定 「とある魔術の禁書目録（インデックス）」とそのスピンオフ「とある科学の超電磁砲（レールガン）」。舞台となる学園都市がここ立川市（立川駅周辺）と多摩市（多摩センター駅付近）ということもあり、2010年頃は聖地巡りで結構なブームがあった。
地元の商店街なども乗り気になって、一昨年には１月に学園都市マップ（ちょっと淋しい出来映えだったけど・・）を配るイベントをしたり、市の観光イベントでグッズが配られたり、ノボリが作成されて、今でも市内の店舗前に飾っているところもある。
とある自治体の地域振興（プロモーション）ローソンで売られていた貯金箱－ジュースじゃない2011年頃に立川市内のコトブキヤで売られていたクリアファイル 立川市の昭和記念公園が背景 私は「とある～」シリーズは原作を読んでいないし、アニメ作品もあまり見ていないので（禁書Ⅱは一応見たけれど、設定についていけなかったのよ・・）、その面白さはイマイチよく分からないのだけれど、ちょっと前までは駅北口周辺で写真を撮っている人もよく見かけたから、立川市にとっての観光効果はそれなりにあったのだと思う。
Antecが2010年末に血迷って作った「痛ケース」。20000円。限定品だがしばらく在庫はあった アニメを自治体が地域振興に使い始めたのは、「らきすた」の舞台になった埼玉の鷲宮町だった。すごいブームになって、新聞などにも結構取り上げられた。作品とかかわりの深い鷲宮神社には、いまだに多くの参拝客が訪れるのだそうだ。「けいおん！」の校舎のモデルとされる、滋賀県の豊郷小学校旧校舎もアニオタ的に有名
（＊）になった。
＊）豊郷小学校旧校舎は10年ばかり前、解体と存続をめぐる激しい争いがあり、特に当時の町長らによる強引なやりかたが大いに問題になった。 「クレヨンしんちゃん」の春日部市とか、漫画ロードのある新潟市などとは、ちょっと違った盛り上がり方のようだ。
そんな影響もあってか、ここ数年のアニメ作品は、作中風景を現実と同じように描いて、自治体とコラボするような作品が多くなってきた。以前訪れた秩父市では2011年放送の「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」と積極的なコラボをしていて、あちこちの店舗にポスターが貼られていた。「花咲くいろは」の石川県湯涌温泉も話題になった。鴨川市では「輪廻のラグランジェ」とタイアップ。伊豆下田では「夏色キセキ」のラッピング電車を走らせたり・・。
・・・・・ 私がアニメを普通の視聴者とは違った視点で見始めたのは、まだ「オタク」「アニオタ」なんて言葉がなかった頃－当時は「アニメマニア」と言っていた－だった。ガンダムあたりは初回の本放送時に見ていたけれど、ガンダム人気は本放送よりも再放送でブレイクした。私が住んでいた地域では再放送時に、ガンダムのプラモデル（ガンプラ）が突然売れ始めて、地元のおもちゃ店主が「何でこんなに売れるんだ。今日で４個目だ」と言っていたことを覚えている。
私が雑誌なんかを大量に買うようになって、今で言うところの「アニオタ」っぽくなったのはマクロス本放送（82-83年）のあたりからだけれど、その頃といえばまだ「アニメは子どものもの」。当時は電車の中で週刊少年ジャンプを大人が読んでいると嘆かれた時代だった。
そんな時代から見ると、アニメ作品の認知度の高さには隔世の感がある。これはもちろんいいことだ。願わくば、この知名度・重要度の上昇に伴って、アニメ製作者や声優の待遇も「隔世の感がある」ほどに改善してくれれば、と思う。
当時渦中にいた人のノンフィクション？漫画－当時を知っている人が読むともんのすごく面白いです。