安い。そしてあっという間にこんなにも普及した。そう、USBメモリのことである。

 5年くらい前から爆発的に普及したUSBメモリだが、当初からこれにデータの全てを入れて持ち歩く人がいた。確かに小さくて転送速度も(FDに比べて)速く、仕事先と自宅を行き来しても、自分のデータをいちいち出し入れする必要がない。大変に便利だ。

 しかし、意外にUSBメモリは壊れやすいということを知らない人は多くいる。そしてほとんどの場合、壊れたUSBメモリのデータは業者でもない限り、復旧できない(一頃よりずいぶん安くなったとはいえ、データ復旧業者は相当の金を取る)。
 何人かのUSBメモリを復旧させたことはあるが、私のやり方というのは何度かトライして偶然データを読める状態になった時、すかさずデータを移すという、実に野蛮な方法。それしか出来ないのだ。

USBメモリの故障原因は、
1.内蔵のメモリチップそのものが壊れた場合

2.メモリを制御するコントローラーが壊れた場合
との大まかに2つに分けられる。USBメモリに使われているフラッシュメモリは、HDDなどとくらべて媒体寿命が短く(頻繁に書込み操作を行った場合。そのまま放置するなら問題ない)、その分HDDなどと比べても故障の比率は高いように思う。
さらに
3.USBメモリは持ち歩くのが前提のため、粗い使い方をすると物理的に破損もする。

そうなるとアウトだ。

 そんなわけで最近、非常に小さいMicroSDカードに、USBアダプタをつけてUSBメモリのように使用する製品が増えてきた。私も以前からそのような運用をしている。