仕事をしていて一番疲れるなあ、と思うのは、山盛りの仕事を処理するときでもなく、肉体労働をするときでもない。技術的に困難な状況に直面したときでもない。下の2点が「一番疲れる仕事」だ。

・担当があいまいなまま放置されている仕事をやらなければならないこと
・担当者がミスした仕事の尻ぬぐいをしなければならないこと

 ほら、あちこちで火を噴いている失敗プロジェクトの担当にさせられそうになると、うんざりするでしょう?なら初めからやらせてくれよって言いたくなるでしょう?
 ほったらかしになっている仕事って、大概が状況が悪くなっているから、担当でもない人がやらざるを得なくなっているわけで。他人の尻ぬぐいの仕事って、まずミスの原因究明とか場合によっては謝罪から始まらなければならないわけで。

 つまり両者に共通するのは、ゼロからのスタートではなくて、マイナスからのスタートだから、そしてそのマイナスの原因が自分ではないから、理不尽さとか、やるせなさとかを感じてしまう。理不尽さややるせなさからは公平感も生まれず、失敗プロジェクトは大成功する可能性も低く、成果もなかなかでないから達成感も得られない。

 つまりは、こんな仕事はモチベーションを著しく下げる、ということだ。そしてそれは業務マネジメントがきちんと機能していないことも意味する。