先だって私が勤めている病院の屋上を、清掃する機会があった。もう何年もそのままになっていてあちこちにゴミがたまっている始末。屋上への立ち入りは禁止しているので、誰も気にせず過ごしていたが、これでは施設管理上まずいということで清掃をした。

 以前こんな記事を書いた。

放射能を計る~ガイガーカウンターとアトムレンズ

 震災一年後に書いたこの記事は意外に人気であったのだが、あのとき屋上の放射線量を測定していた。そしてホットスポットっぽいところがあることも見つけた。そんなことをこの記事に書いた。

 もっとも、たいした線量ではないのだが。

 で、清掃の前、一応業者に伝えておいたのである。「例の原発事故で放射線量が高いところがあったよ。念のためね」と。
 そしたら業者が屋上から回収した残土を測定。こんな数値が出てしまった。


余裕で基準突破の0.5μSv/h。残土にかけたブルーシート上で測定。画像は数値が見やすいようにコントラスト補正をしてある

 業者はこの残土を持って行ってはくれなかった。当たり前。しかも業者がビビってしまい、今後の作業についても及び腰になってしまった。
 規定上この屋上残土は放射性廃棄物として処理しなければならないんだそうだ。


 ほどなくして市の職員が来た。HORIBAのお高いシンチレーションカウンターで測定をする。私が買ったエステーの安いシンチカウンターと昔買ったロシアのガイガーカウンターと同じ数値が出る。そしてこの「放射性廃棄物」の取扱いについて説明してくれる。
 取扱いは以下の通り。

1.まず敷地内に穴を掘る。
2.放射性残土をそこに埋める。
3.その上に土をかぶせる。
4.そして放射能の測定値が0.23μSv/h以下であればOK。

 うんわかった。

 いやいや待てよ。

 これって何?

 穴掘って埋めるなんて結構な手間だぜ。
 敷地だって確保しなきゃならないし、そんなもの埋めた土地は再活用しにくいじゃん。その辺の手間を全部病院に任せるわけ?
 そもそも放射性セシウムをまき散らしたのは何処のどいつよ。
 そいつらは何の責任も取らないの?

 これ東電が責任持って処理することじゃないの?