警察官は公務員だ。
 以前私の後輩が、親が警察官であることを理由に、公安警察から嫌がらせを受けたことを書いた。そのとき、警察官の2親等以内に共産党員がいると、その警官は出世できないと聞いた。彼の親は若い頃何らかの集会に参加したことがあり、それが元でずっとヒラの警察官だったとも聞いた。
 私の家に、1960年代に発行された「日共・民青」という本がある。これは公務員のはずの公安警察が出した本だ。中身は、共産党に関する「事件」(ざっとみたところデッチアゲ事件がほとんどだが)や大学の「左翼」教授のリスト、そして当時の議員-国会議員から全国の地方自治体議員まで、すべての共産党議員の名前を列記している。
 この本はどんなに控えめにみても、共産党を誹謗中傷する内容であることは間違いない。これを「公務員」が作ったのだ。

 郵便局員は公務員だ(だった)。
 10年以上前、郵便局員で、ある時共産党をやめてしまった人がいると聞いた。理由は、管理職になれないからだそうだ。
 郵便局長会というのがある。郵政民営化の騒ぎの時に、自民党の票田だとして話題になったから、知っている人も多い。今彼らは民主党とか国民新党とかを応援しているのだそうだ。

 公務員における「政治的中立」とは何かを考えると、冒頭の事例はいったい何なのだ、と思う。そして共産党のビラを休日に配布しただけで国交法違反で起訴された、宇治橋さんや堀越さんのことを思う。