日本の三審制は、地裁で審議して判決を出し、高裁でさらに議論してよりよい判決を導いて、さらに最高裁でもっと洗練された判決を出す・・・と無邪気に考えているのは何人いますかぁ(笑)

 実際には地裁でツッコミが足らない判決が出ちゃったら、国やら権力者やらがツッコミ入れる場所が高裁で、さらにツッコミが足りないときは、自分たちに都合のいい連中ばかり集めた最高裁でひっくり返してもらう、と。
 上級審に行けば行くほど裁判所の数も減って、最高裁なんてのはご近所さんだから、ツッコミ行くにも都合がいいぞと。
 だから国家権力に絡んだ裁判ってのは、やけにキナ臭い判決がやたらと出るって寸法。どちらかというと東京の裁判所がやたらキナ臭いのもそんな訳かな、と(薬害肝炎裁判も東京地裁の判断が一番患者に厳しいし、それを元にして政府が交渉するから患者が納得しないわけ)。

 (国にとって)異端な判決をスクリーニングしていくシステムが日本の三審制、というのは言い過ぎか。

 従軍慰安婦に係わるNHK番組改編問題で、最高裁がこんな指示を出したことで、にわかに高裁判決がひっくり返される可能性が出てきたらしい。