すんません。ちゃんと生きてます。



 しんぶん赤旗日曜版で、今年から「カラフル!! 知っておきたいLGBT」という作品が連載されている。
 連載当初はFtoM(肉体は女性で性自認は男性)が主人公で、現在はゲイの男性が主人公。最新号では、主人公がとうとう恋人を作るところまで進んでいる。
 恋人は写真家だが、学生時代にアウティング(本人が望まずゲイであることを他人に暴露されること)された過去があり、死に場所を求めて海外に行ったことが明かされている。

 2年ばかり前、ウチの近くの一橋大学で大学院生がアウティングされ、自死した事件を思い出す。

 遠藤まめたさんの的確な監修で、内容に不安がなく、青木朋さんの柔らかな絵が、この作品をいっそう親しみやすいものにしている。そして実は連載作の端にある読者投稿に、はっとさせられるものがある。

 その遠藤まめたさんが、先日朝日新聞にコラムを載せていた。

(学びを語る)多様な性への理解 高学年ごろから学校で伝えて 遠藤まめたさん

・・特別に時間を作って専門的な話をする必要はありません。性についての感覚は人によって様々だということを、普段から伝えればいい。・・

・・性の話題に限らず、ちゃかす、いじる、差別的に扱うといった先生の態度は、当事者にもそうでない子にも悪い影響を与えます。・・


 性教育の重要性というものは、何も今始まったことではなく、山本宣治ら戦前からその潮流が存在している。私自身も産婦人科スタッフと協力して、もう10年以上も前から就学時前~高校生くらいまでを対象にした性教育を実践(私の場合はそのお手伝い)しているが、5年以上前からその場にLGBTと性被害者への配慮を加えるようにした。

そんなに多いの?

 昨今話題のLGBTは~性自認がない人もいるので、LGBTqとする場合もある~実は非常に多い。私は昨年東京都主宰のLGBTの講演会に参加した。そこで知った。LGBTは佐藤・鈴木・高橋・田中・渡辺・伊藤を合わせたよりも多い(電通ダイバーシティ・ラボ調査)、というのだ。あなたは佐藤さんに会ったことがないだろうか。鈴木さんは?高橋さんは?

 つまり、そういうことだ。

 身近に知っている人がいない、と言う人は、単にカミングアウトされていないということなのだ。
 と言う私も、カミングアウトしているLGBTの知り合いはいないんだが。

 カラフル!!、単行本化されないかな。それ自身が非常に良い教材となるんだが。新聞連載だけで終わるのはもったいない。

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