- 社会情勢
私の家の前で日曜日、道路が大渋滞。なんだろう、と不思議に思いつつ、行きつけのスーパーに入ると商品が、ない。
空前の大災害で物流が一部ストップしていることは知っている。しかし特定の食品、商品が、ない。
朝日新聞にこんな記事がでた。ああ、やっぱり。
水やガソリン…首都圏で買いだめ 被災地に届かぬ恐れ(朝日朝刊:3/15)
経済産業省の担当者がスーパー大手から聞き取ったデータを紹介。13~14日にかけて首都圏の店舗からの発注量は、水が通常の10倍、納豆が2~3倍、豆腐が1.7倍、牛乳が1.5倍にはね上がった。売上額だと、鶏肉が9倍、缶詰が3倍、大型ペットボトル飲料が1.8倍、コメ1.6倍に。食料品以外でもガスコンロの売り上げは6倍、自転車が3倍、マスクが2.5倍に上ったという。他の大手スーパーもおおむね同じ傾向だという。(引用終わり)
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15日、午後シフト勤務の私は、開店前のドラッグストアを通りがかりギョッとした。開店15分前のその店の前に、百数十人の客が押し寄せている。ここは東京郊外、ごくフツーのドラッグストア。店舗前の駐車場に人がひしめいている。
GSの開店を待つ自動車 この写真の後ろ1キロメートル以上にわたって列が続いている 3月17日早朝
GSの中にも車 前日から泊まり込んでいる?
そして立川駅前に向かう。あり得ないところで自動車が列をなしているので、何だろうと思い列の先へ向かうと、その先にはガソリンスタンド。駅近くの決して安い店ではない。高くなったとはいえレギュラー150円の店に、車が列をなしている。しかも商用車らしきものはほとんどない。
連日同じような光景を見る。
これら店に集まる人の全てが、災害を見ての買いだめに走る人とは思わない。たまたまの理由で給油や購入が必要な人だったのだろうと思いたい。しかしこの特定商品に対する品不足から、少なからず買いだめする人が多かったのだろう。それが証拠に、冷凍食品や魚類については-停電時の保存性を考慮したのだろうか-保存のきく食品であってもいつもと変わらない在庫状況である。
しかし今、この東京で、水を買いだめする必要があろうか。米を買い占める必要はあろうか。ましてや納豆?トイレットペーパー?
第一次オイルショック時の主婦層か?これは。明らかにパニックが起っている。
未曾有の災害にパニックを起こす気持ちはわからないでもない。しかし少し落ち着こうよ。あなたには 今 それが 必要なの? そんなにたくさん、買う必要があるの?
ただ不安だから買っているだけじゃないの?
あなたがたくさん買うことで、あなたの無意味な不安を落ち着かせるために、今必要としている人にそれが渡らなくなるかもしれないってことは考えられない?
もっと落ち着こうよ
災害などの緊急時、何においてもパニックが一番たちが悪い。情報システム管理においてトラブル時の対応をいくつか経験し、文献で様々な事象を学んできた私にはよくわかる。
根拠のないパニックは過剰反応を呼ぶ。過剰反応は極端な思考に陥る。そしてそれらは時としてデマを呼ぶ。わずか90年ばかり前、デマによって膨大な人々が殺された関東大震災を忘れてはならない。今回の首都圏買いだめパニックはそれを想起させる。
被災地に限らず、日常生活を普通に送っている-この震災で買いだめをしている人も含む-人々は、この買いだめをする人たちの行動に、大変な迷惑を被っている。
いつもと同じ生活をしよう。何もする必要はない。昨日と同じ生活を。いつもと同じ生活なら、何の苦労も必要ないじゃないか。いつもと同じ生活。自粛もいらない。いつもと同じ生活。
それが被災者を助けることになる、と私は思う。
・・・・・
私の職場は病院だ。
患者の送迎用に自動車を使う。たまたま震災後の月曜日は給油日予定日。しかしなかなか給油できない。ガスがなければ送迎もできない。
そして食料品。患者に提供する食事が作れない状況になっている。モノはあってもガソリン不足で配送ができない。他にもいろいろ物資不足がある。代表的な物として大人用おむつがない。いつも取引している業者の工業が破損して、製品を供給できないのだそうだ。プリンタ用トナーもおそらく物流の問題で、いつものようには届かない。
・・・限界までのコスト削減のため、在庫管理をシビアにしている私の病院では、物流がわずかでも崩れると業務が混乱する。
喫緊の課題になっているような物資については、優先的に生産が行われるのだろうが、こうした日常的に必要だけれど、命に関わる物資ではない物は、後回しにされてしまう。しかしそれがないと業務に支障を来すのだ。
そんななかでも、病院などの緊急車両に優先的にガソリンや軽油を供給する、そんなステーションが少なからずあることを知った。
便乗値上げと思われるスタンドもあるなか、あまり捨てたもんじゃないよ、この世の中は。
15日、いつものスーパーで購入した加工肉のラベル
空前の大災害で物流が一部ストップしていることは知っている。しかし特定の食品、商品が、ない。
朝日新聞にこんな記事がでた。ああ、やっぱり。
水やガソリン…首都圏で買いだめ 被災地に届かぬ恐れ(朝日朝刊:3/15)
経済産業省の担当者がスーパー大手から聞き取ったデータを紹介。13~14日にかけて首都圏の店舗からの発注量は、水が通常の10倍、納豆が2~3倍、豆腐が1.7倍、牛乳が1.5倍にはね上がった。売上額だと、鶏肉が9倍、缶詰が3倍、大型ペットボトル飲料が1.8倍、コメ1.6倍に。食料品以外でもガスコンロの売り上げは6倍、自転車が3倍、マスクが2.5倍に上ったという。他の大手スーパーもおおむね同じ傾向だという。(引用終わり)
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15日、午後シフト勤務の私は、開店前のドラッグストアを通りがかりギョッとした。開店15分前のその店の前に、百数十人の客が押し寄せている。ここは東京郊外、ごくフツーのドラッグストア。店舗前の駐車場に人がひしめいている。
GSの開店を待つ自動車 この写真の後ろ1キロメートル以上にわたって列が続いている 3月17日早朝
GSの中にも車 前日から泊まり込んでいる?
そして立川駅前に向かう。あり得ないところで自動車が列をなしているので、何だろうと思い列の先へ向かうと、その先にはガソリンスタンド。駅近くの決して安い店ではない。高くなったとはいえレギュラー150円の店に、車が列をなしている。しかも商用車らしきものはほとんどない。
連日同じような光景を見る。
これら店に集まる人の全てが、災害を見ての買いだめに走る人とは思わない。たまたまの理由で給油や購入が必要な人だったのだろうと思いたい。しかしこの特定商品に対する品不足から、少なからず買いだめする人が多かったのだろう。それが証拠に、冷凍食品や魚類については-停電時の保存性を考慮したのだろうか-保存のきく食品であってもいつもと変わらない在庫状況である。
しかし今、この東京で、水を買いだめする必要があろうか。米を買い占める必要はあろうか。ましてや納豆?トイレットペーパー?
第一次オイルショック時の主婦層か?これは。明らかにパニックが起っている。
未曾有の災害にパニックを起こす気持ちはわからないでもない。しかし少し落ち着こうよ。あなたには 今 それが 必要なの? そんなにたくさん、買う必要があるの?
ただ不安だから買っているだけじゃないの?
あなたがたくさん買うことで、あなたの無意味な不安を落ち着かせるために、今必要としている人にそれが渡らなくなるかもしれないってことは考えられない?
もっと落ち着こうよ
災害などの緊急時、何においてもパニックが一番たちが悪い。情報システム管理においてトラブル時の対応をいくつか経験し、文献で様々な事象を学んできた私にはよくわかる。
根拠のないパニックは過剰反応を呼ぶ。過剰反応は極端な思考に陥る。そしてそれらは時としてデマを呼ぶ。わずか90年ばかり前、デマによって膨大な人々が殺された関東大震災を忘れてはならない。今回の首都圏買いだめパニックはそれを想起させる。
被災地に限らず、日常生活を普通に送っている-この震災で買いだめをしている人も含む-人々は、この買いだめをする人たちの行動に、大変な迷惑を被っている。
いつもと同じ生活をしよう。何もする必要はない。昨日と同じ生活を。いつもと同じ生活なら、何の苦労も必要ないじゃないか。いつもと同じ生活。自粛もいらない。いつもと同じ生活。
それが被災者を助けることになる、と私は思う。
・・・・・
私の職場は病院だ。
患者の送迎用に自動車を使う。たまたま震災後の月曜日は給油日予定日。しかしなかなか給油できない。ガスがなければ送迎もできない。
そして食料品。患者に提供する食事が作れない状況になっている。モノはあってもガソリン不足で配送ができない。他にもいろいろ物資不足がある。代表的な物として大人用おむつがない。いつも取引している業者の工業が破損して、製品を供給できないのだそうだ。プリンタ用トナーもおそらく物流の問題で、いつものようには届かない。
・・・限界までのコスト削減のため、在庫管理をシビアにしている私の病院では、物流がわずかでも崩れると業務が混乱する。
喫緊の課題になっているような物資については、優先的に生産が行われるのだろうが、こうした日常的に必要だけれど、命に関わる物資ではない物は、後回しにされてしまう。しかしそれがないと業務に支障を来すのだ。
そんななかでも、病院などの緊急車両に優先的にガソリンや軽油を供給する、そんなステーションが少なからずあることを知った。
便乗値上げと思われるスタンドもあるなか、あまり捨てたもんじゃないよ、この世の中は。
15日、いつものスーパーで購入した加工肉のラベル