民主主義の尺度というのが私の中にはあって、それはごく単純な基準に基づいている。私はデモクラシーの基礎は他者をいかに排除「しない」かということにあると思っている。

 不祥事を元にした政治家の辞任や居直りが相次いでいるけれども、不祥事を犯し世論や議会に圧されて辞職するのは、それが辞任に値する不祥事であるなら、責任をとる/とらせるという当然の行為であって、排除とは違う。だが、大マスコミではほとんど報じられないこの「辞任」劇はいかがかと思う。