安倍政権は、昨年の「慰安婦問題」での「朝日」バッシングや総選挙での在京テレビ局への選挙報道の内容に介入する申し入れにつづいて、今年もメディアへの圧力・介入を強める一方で、メディア幹部との会食を重ねてきました。特徴は、安倍政権「応援団」ともいえるメディアとの密接な関係。メディア選別戦略が安倍暴走政治を可能にする柱となっていることをうかがわせます。
自民党本部は、NHK「クローズアップ現代」とテレビ朝日の「報道ステーション」の内容に関連して、4月に両局幹部を呼び出し事情聴取。同等の川崎二郎情報通信戦略調査会会長が「政府は停波の権限まである」と発言するなど、恫喝しました。6月には、総裁での安倍首相応援団といわれた「自民党文化芸術懇話会」で、「マスコミを懲らしめるには広告収入がなくなることが一番」「沖縄の2紙はつぶさないと」などの暴言が飛び出し、大問題になりました。
こうした圧力・介入の一方で目につくのが、戦争法でも安倍暴走を後押しした「読売」・日本テレビグループとフジサンケイグループとの親密ぶりです。(略)
続けて記事は、2015年、13回にわたる安倍晋三とマスメディアとの会食日程を表にして提示(首相動静を見る限りでは、もっと多かったような印象はあるが・・)、締めに門奈直樹教授の言を掲載している。
官邸の操作の対象に/権力監視著しく低下
安倍晋三首相とメディア幹部が酒食をともにし頻繁に会合、懇談している背後に、官邸側近などにメディア対策の請負人がいると考えられます。日本のメディア幹部たちはその請負人の手のひらで遊ばされています。メディア幹部たちは「権力の懐に入らないと情報がつかめない」といいますが、そういうところにはいっていくことで、逆にメディア操作の対象になってしまっています。
イギリスのジャーナリストは政治家からコーヒー1杯でもおごられてはならないとされています。ヨーロッパでは考えられない事態です。(中略)
安倍政権は・・政治にタブーをつくり、政権に批判的な言質に、「偏向」「偏見」というレッテルを貼っていきます。その際「政治的公平」という言葉が多用され、ここのテレビ番組や新聞記事に介入していきます。(後略)
最後の門奈教授の発言が、コンパクトにまとまっていて良い。
そもそも現在のマスメディア関係者には、マスコミが第四権力、社会の木鐸として政権を監視する役割を持っていることを知らない人が増えているという。そんな人たちにとっては、政府関係者、ましてや首相と会食することがどんな意味を持っているのかわからないのだろう。
ただ民主国家の常識は上記にあるとおり「政治家からコーヒー1杯でもおごられてはならない」のである。
日本のマスコミは「ジャーナリズム」なのであろうか。
安倍政権を価値観を同じくする「国」 2015年はフランス共和国での「テロ」事件が相次いだ。1月と11月に-特に11月の事件は大規模だった-発生したこれらの事件は大変に衝撃的だった
(*)。そしてそれら事件が発生するために勇ましい言葉で記者会見に望む首相。そして「テロを許さない」「テロとのたたかい」と。しかし安倍政権は誰と連帯してこれらイスラムを名乗る組織と戦うのだろう。何の価値観をともにして対抗するのだろう、と思う。
むしろ政権が日本国内でやっていることは、「デモクラシー」を基盤にする欧米各国よりは、むしろ抑圧的な政策やメディア支配を行っている、独裁国家のそれと、イスラム国家を名乗る組織にこそ近いのではないだろうか。
(*)私の職場の栄養士がこの事件を知らなかったことを後日聞いたのは、もっと衝撃的だった。 何ということだ。
・・・さて、
個人的にも2014-15年はいろいろと思うところがあった。私の職場だが、2014年からのメチャクチャな業務拡大で、医療側は体制を拡大させたけれど、バックヤードである事務部門の人員は据え置いた-というより病気欠員が一人出ていたから実質的には人員減-こんな状況で、事務部門全般と情報システム管理-小さな病院は「情報システム管理」とは純粋なシステム管理だけではなく、業務運用にも関わらなくてはならない-をしている私は、以前からも出入りの業者に驚かれるほどの業務をこなしていたのだが、昨年からの急激な業務拡大で、さすがのマルチロールファイターにも限界が来た。
今年後半、ようやく人は一定数増やしたが、私への業務軽減が、業務増大を上回ることはなく今に至る。
年間でようやく黒字を計上することができるかどうかレベルの当院が、億に近いほどの経常利益を出すほどに、莫大な利益を計上している。経営本部は大喜びのようだが、大して体制を変えていないのに、莫大な黒字が出ているというのが、何を意味するのかわかっていないこの悲劇。
そんな中でBlogの更新もすっかり鈍った。社会への感受性が薄れたのか、情報発信力が衰えたのか、それが仕事が忙しいことから来るものなのかはよくわからない。
アクセス数も一時はコンスタントに1000PV/日くらいはあったのが、今ではその半分以下。いくつかアクセス数の多い記事もあったけれど、それらへのアクセスもずいぶん落ち着いた。
休日も複数日ないと、十分に活動することもままならない。
とはいえ、今年一年変化はあった。6年近く使い続けた自宅のインターネット回線をauひかりからNuroに変更し、携帯もauからMVNOの楽天モバイルに変更した。6年使ったシェーバーも変えた。何より自作して9年になるメインのPCを、年末に作成して環境を入れ替えた。9年!それ以前はほぼ毎月のように、パーツを入れ替えていたのだけれど。
PC周りの環境はずいぶんと変化し、今やメールチェックやブラウジングは2万で買ったAndroidタブレットで十分事足りる。そんなところもメインPCに手を加えず使い続けた理由かもしれない。
・・・・・ 来年はどんな年になるのだろう。希望はある。戦争法案反対運動は、規模が小さくなりつつありながらも、衰えるには至っていない。2016年の参院選に向けて、野党共闘の動きが出始めている。何よりも主軸がなかった政界の中で、いち早く共産党が「共闘」を大胆に打ち出したことが大きい。
参院選での共闘は、限定的なものにとどまるかもしれない。しかし歩みというものは、ゆっくり踏みしめながらすすめるものだ。
紆余曲折ありながらも、社会は確実に前進する。2016年はその第一歩となるよう、頑張りたい。