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Chateaux Beausejour(Duffau-Lagarrosse) ~食事会と電子カルテのこと [食べ物]

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2002年ヴィンテージ

 シャトー・ボーセジュールという。似た名前の「シャトー・ボーセジュール・ベコ」(Chateaux Beausejour Becot)は有名なので聞いたことのある人も多いかも。両者はもともとは同じ畑だったけれど相続の関係で分割した。
 ベコとこちらがあるので、このワインは「シャトー・ボーセジュール・デュフォー・ラガロース」と非常に長い名前で呼ばれる。

 フランス、ボルドーのサンテミリオン地区(いわゆる「右岸」)の第一特別級B(Premier Gran Cru Classe B)のワイン。

 有名なボルドー・メドック地域の格付けは1855年から一つの例外を除いて不変(昇級も降格もしない)だけれど、サンテミリオンは10数年に一度格付けが変更される。このワインも過去に降級したことがある。
 けど、第一特別級Aの2種は不変なんだよねえ・・と思っていたら、2012年にアンジェリスとパヴィがAに昇格したんだそうな。しかもシンデレラワインと評されたヴァランドロが同年にプリュミエBになっているよ。
 ワイン界は、油断していると知識がどんどん変化していく。

 このワインが非常に有名になったのは、1990年産にアメリカのワイン評論家ロバート・パーカーが100点を付けたから。この年だけ価格が10倍くらい違うのだ。とても長い名前が印象的でいつか買おうかと思っていたワイン。
 もともとそんなに生産量が多いシャトーではなく、日本では意識して探さないとなかなか買うことが出来ない。そんなワインの2002年を一年ほど前-このワインとしては安価に-買い、そして最近開けた。

14年もののワイン

 澱は瓶の下に沈殿し、10年を超えた赤いボルドースタイルにありがちな、カシスと皮系とグリセリンの香り。口当たりは始め水を思わせるさわやかな透明感に、しっかりしたタンニンが口に広がる。
 ああ、さすが。自分で持って行ってこんなこと書くのもなんだけれど、なかなかおいしいじゃない。


 ここのところよく作るおつまみも。1本買いしたサラミをスライスしてウォッシュチーズをのせ、しっかり熟成したバルサミコを少々垂らす。サラミの代わりに生ハムでもOK。がっつりした味なので、おつまみにぴったり。結構好評。これ、実はバルサミコの品質がポイントなのです。
 最近生ハムよりもサラミを食べることが多くなったなあ。

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15年熟成のバルサミコとのこと



ここで売っています

・・・・・

 前々回の記事で、電子カルテ導入に失敗したある病院のことを書いた。Blogを見たその病院の職員から返信があって、ああそうだよね、と意見交換するうち、セラーに良いワインがあるから場をつくってくれないかと提案した。

 そしてその場でこれを空けたのだ。
 鶏モモのコンフィ、ピザ、トリッパ(牛の胃「ハチノス」のこと)、私が持って行ったイタリアのトリュフサラミ、などなどと共に。

 そんな場をつくってくれる友人に感謝すると同時に、その場を提供してくれる仲間がいることをありがたく思う。
 私も今の病院を離れるわけにはいかないけれど、彼らのために何か出来ないかな、と思案することがある。

ガバナンスが欠如した組織でプロジェクトを推進するのはなかなか難しいが

 思うに、かの病院は電子カルテの運営体制というよりは、組織全体のガバナンスが欠如していることから来る問題であって、私一人がシステム管理者として動いても、どうにもならない状況だろうなということも思いつつ。

 病院とは専門職の集まりで、その中にはそもそも他人と動きを合わせられない人もいれば、我を通すことに快感を覚えて、それが自己目的化しているような人もいる。だからこそ運営が難しいのだ。
 漏れ聞こえる各地での電子カルテ導入失敗事例を見ると、陰にはそんなコーポレートガバナンスが欠如した、残念な環境があるように思えてならない。

 ただ、かの病院には、それでもやれることはあっただろうに、との思いも禁じ得ない。

 20年前じゃあるまいに、今時システム部門の顔が現場から見えないとか、口先の軽い業者に乗せられて価格だけで決めてしまったそぶりがあるとか。本来責任を自覚するべき役職の専門職が、まるで他人事のごとく他者を非難しているとか・・。専門職の業務マネジメントを事務職に求める時点で、この病院は相変わらずイカレているんだよねえ、医療職が自立的に自職のマネジメントをしなければ、この先何も解決しないだろうよ、とも思いつつ。

 きちんと原因を分析して総括して、関係者を形式的にでも処分することもまた、必要だろうにね。
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コメント 4

ponnta1351

お久しぶりです。カレンダーも残すところ2枚とちょっとになり日が短くなりましたね。
 「アンサンブル・ヴィルトゥオーゾ」の一員の方が職場の方なんですね。
12月の18日にまた同じところで演奏会が有るとの事で、時間が許せば行ってみようかな、と思って居ます。
凄く良かったですよ。これからも頑張って欲しいです。
同僚の方楽器は何でしょう?
by ponnta1351 (2016-10-20 06:38) 

Mosel

お久しぶりです。すっかり寒くなった、と思ったら、今日はずいぶんと暑くなりそうです。

同僚の楽器は確か今回はトロンボーンだったと思います。いろいろやっているので、別の楽器だったかもしれませんが。
by Mosel (2016-10-20 07:02) 

cheese999

そんな病院に入院させられたら、患者はたまったもんじゃない???
でしょうか(^_0)ノ
by cheese999 (2016-11-24 13:36) 

Mosel

まあ、そうでもないですよ。
医療職っていうものは、自分の職責に関わることは、個人の感情を抜きにして頑張りますからね。意外にガバナンスがしっかりした病院(経営がまずくて金儲けが優先されるような)よりも、案外緩くていいかもしれません。

まあ、それはケースにもよりますから、何とも、ですね。

by Mosel (2016-11-24 23:21) 

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