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小学生のケンカじゃないんだから~豊洲移転と舛添知事の発言に関して [社会情勢]

 なんだかすっかり忙しくなってしまい、いろいろと気になったこともあったのだけれど、Blogに書こうと思った時点で既に旧聞になっている。
 ようやく今日からやや休みが取れたので、ふとニュースを見ていると、都知事になって1年あまり。舛添がこんなことを言ったことが話題になっている。

豊洲 観光拠点ピンチ 新市場の「千客万来」 断念検討(東京新聞:Tokyo Web)

 築地市場が豊洲に移転することになってしまい、あれほどもめたはずなのだが結局自民党が都議会で大勝ちしてしまい(厳密には民主が大負けした)、豊洲への移転は決まってしまったわけである。すると場外市場へ温浴施設などを作ろうとしていた、すしざんまいが撤退を決めた。

 すしざんまい社長は、近隣の「大江戸温泉物語」が閉館することを見越して豊洲に施設を作ろうとしていたのが、そのもくろみが外れてしまったがために、都への恨み半ばで記者会見をした。
 すると東京都知事がこれにかみついた。

「証拠出して!」すしざんまい撤退騒動に都知事がブチ切れ(NAVERまとめ)

「証拠を出して下さい。ビデオを撮っていますか、録音テープありますか。」
「都のどういう幹部があなたと話をして、温泉のことについてバーターしたんですか。じゃあ誰とやったんですか。」


 舛添、またやっちゃったよ。

 これっていわばこんなことだ。

「え~!証拠あるんですか~。何時何分何秒に言ったんですか~。言えないならなかったってことですよね~!」

 そう、舛添の発言とはつまり、小学生(低学年)のケンカと同列である。

 組織や社員が、他の組織や社員などと口頭で約束を交わすことは往々にしてある。そしてそれが守られずもめることも。だから議事録を作ったり契約を交わしたりする。
*今ウチの病院で、議事録がなかったという理由で業者との責任分界がはっきりせずもめている案件がある。私の着任前の件なんだけど。

 けれどそこに至らずとも、信頼関係に基づいて、口頭でのやりとりとか、あうんの呼吸とかで事を進めるのは、日本の商習慣として一般的なことではなかったか。口頭でのやりとりを「ビデオ」とか「録音テープ」で記録するのって、相手を信用していないというメッセージを送る失礼な行為、だよね。
*録音テープ・・。うん、デジタル以前の世代は「テープ」と表現するよね。デジタルレコーダをね。

 そこを「証拠はあるのか」なんて言っちゃうのは、ずいぶんな態度だと思うのだ。考えてみよう。やましいことがある人は、すぐに「証拠」って言うんだよね。「名探偵コナン」でも、犯人(容疑者)が最後に言うのって「証拠」じゃない?そして厳密な「証拠」がなかったら、自分の意見が押し通せると思っている、そんな浅ましさをこの会見に見る。

 せめて記者会見後しばらくは調査期間として、態度を留保するのがよかったんじゃないのかね。

舛添という人物

 舛添というのは、以前からこのような発言をすることがあった。今をさかのぼる7年前、後期高齢者医療制度が始まったとき、行政の不備から制度の廃止も含めて議論になった際、内容がわかりにくいという意見に対して、きちんと文書を送っている、送られたものを読んでいないのが悪い的な発言をしていたことがあった。
*年寄りはね、細かな文字が書かれた文書を読むのが結構なストレスなのよ。当時の教育水準も今とは違うし。それは医療とか介護とかちょっとでもかじった人間には常識のこと。彼、親の介護で名を売った側面もあったのにねえ。

 ずいぶん昔、テレ朝の「朝まで生テレビ」に、「国際政治学者」として出演していた舛添、パネラーが年号を間違ったとしつこくかみついて、相手からバシッと一喝されたことがあった。実際はパネラーは正しい年を発言していたのだが、舛添が、相手がさも間違えたかのように難癖をつけた。話の腰を折るためにわざとやったのだろうと私は考えている。
*1989年の話と記憶する。パネラーは上田耕一郎。共産党の議員で副委員長も歴任。共産党嫌いの市民派にも人気があった。国立市在住で既に故人。

 まあ、こんなことをする人物なのだ。

 弁護士の澤藤統一郎氏は、舛添を評して「公平な目で、功罪の「功」が優るというべきだろう。」と2月に書かれた。

都庁はおよそ行政機関としての体をなしていない! ~東京都知事3日目の感想(「現代ビジネス」での舛添本人執筆の記事)

 私もおおむねその通りではないかと考えるが、澤藤氏が紹介していた上記の記事を読めば、別に何か優れたことをしているわけでもなく、ごく当たり前の業務を、その立場から遂行しようとしているだけ、とも言える。
 これはすなわち以前の石原慎太郎、猪瀬直樹都知事時代があまりにも非常識かつひどすぎた、それに尽きると言える。あの悪夢のような都政が15年も続いたのだ。都職員も都民もすら、何がまともなのかわからなくなっているのだろう。

 舛添を朝鮮人差別に絡めて評する、悪質なヘイト記事も目立つが、それはそれとして、都知事舛添を、都民はしっかりと監視していかなければならない。

 もっともそれは、どの政治家に対しても同様だが。

タグ:都政 舛添
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ponnta1351

お忙しそうですね。
暫くです。
桝添の韓国訪問で莫大な出費をして、都民の税金で媚びへつらう姿を見て腹が立ちました。
人相も態度も最悪の奴ですよ。リコールのデモをやって居ましたが、どうなったんでしょう?
 自民党から尻まくって出て、立ち上げた政党資金の使い道も絵画を購入したり、うやむやのままで、私達が納めた税金を好き勝手に使い許せません。
腰の手術も自分のお金でやったのか、疑いたくなります。
 あんな者、人間とし最低なのに都知事ですよ!情けないかな。
 投票した奴の顔が見たい。
by ponnta1351 (2015-05-05 11:02) 

Mosel

ponntaさん、しばらくでした。新年度はいつも忙しいのですが、今年は輪をかけて忙しい。
そういえば舛添、新党を一時立ち上げていましたね。今やどうしてしまったものやら。まあ、どこの新党も似たようなことをしてはいますが。政党助成金制度の弊害ですね。
私も執念深く昔のことを覚えていますが、人間的にもどうかと思わせるような行動がいくつもある。けれどこれでも、あの石原や猪瀬よりもはるかにマシってんですから、東京も不幸な自治体です。
by Mosel (2015-05-05 15:26) 

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