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とある若手のやるせない言葉、そしてやる気のない無責任な組織 [現場のシステム]

 関連企業に異動するのだそうだ。「若手」ではなく、もう「中堅」と言ってもいい経験年数を経た彼。とはいえまだ20代。そんな彼の先輩から、くだんの彼がこんな発言をしたと聞いた。

 「○○社は、ボクを採用したんだから、一生面倒見てもらいますよ」

・・そこは整理解雇しない方針なんだそうだ。それは立派なこと。実状を知る私から見ると、あまりまともなマネジメントをしていない組織だから、今後破綻が心配されるが、ま、それはそれとして・・ね。

 新人時代から失敗ばかりしてきた彼。試用期間中に何度も遅刻を繰り返し、顧客対応では相手を怒らせ、デスクワークでは居眠りばかりしてミス連発。誰が指導してもよくならなかった。何年経っても。どの職場に移っても。言い訳、居直り、逃避・・。






 1年位前、急にウチの取引先担当者が来なくなったことを書いた。そしてその会社、新たな担当を派遣することは出来ないと言ったことまでは、書いたっけ。

 書いてないか。

 まあ、要するに来なくなった。私の業務は当然増え、新たな人員配置はなく、けれども仕事はむしろうまくいった。妙な組織的「中2階」がなくなって、私の仕事はやりやすくなった。苦労はしたけど電子カルテのメジャーバージョンアップも何とかやりきった。業務効率は必ずしも向上したとは言いがたいけれど、それでも病院で働く仲間からの、私への信頼(というか同情?)は確実に上がったように思う。
 けれどリソースが変わらないままでの仕事。現場には負担をかけてしまってるかなあと少し不安でもある。

 そんな無責任な取引先が残した、ちょっとしたプログラムを今もまだ使っている。こないだそれの改修を依頼した。以前の経過もあり、「そのぐらいやれよ」的な意識もある。当然だと思わない?

 さて、くだんの会社の責任者「そちら様とはもう関わりない」だと。

 まあちょっとした事情があって、契約書を個別に取り交わすような関係の会社ではない。以前からの付き合いで「なあなあ」でやっていた。
 けれど「なあなあ」でやれるのは、相手が標準的水準の「常識」「責任感」を持っている場合だけだ。こっちが分からないのをいいことに、適当にコンサルのマネ事をする。ちょっと難しい問題があったからといって、仕事をぶん投げる。いままで辛うじて関わっていた、自分が作ったプログラムすら放棄する。それは一応私も同じフィールドにある専門職として、あり得ることなのか?と思う。

 医者やコメディカルが「私この患者気に入らない」って診察拒否したり調剤しなかったり・・そんなことって許されない。プロ意識のない専門職は存在価値がない。でしょ?

 けれど、実際にそんな事が起こった。さて、そんな部門の存在が許される組織とは、今のご時世存在し得るのか?し続けることができるのか?

 まあ、そんな感じだからウチとの関係が破綻したのだが。

 無責任な連中に仕事を依頼するのは、依頼する側の無責任と同義。大したことやっていないソフトだから、こっちで作っちゃえ(笑)。仕事は増えるがチャレンジングだ。どうせそんなに急がないし、もともとこんな無責任ぶりを想定して、このソフト、私が作り直すつもりでもあったから。

 さてさて・・。

 そんな仕事の仕方だと、どんどん私の仕事が増えてしまう。小人数職場だから、徹底して業務を合理化してきたが、こんな連中を楽させるために合理化したんじゃない。もっと苦労しているあなたのために、と・・そう思う。

・・・・・

 働く人の権利を侵害する動きには、断固とした態度をとりたい。実際に何人もの相談を受けている。そのうちいくつかを解決もさせた。そんな姿勢こそが私の生き方だとすら思う。しかし、だ。今回のケースを考えるに。

 なにか引っかかる。

 こんな事例を見ていると、その気持ちが揺らぐ。

 冒頭の発言が許される組織の弛緩を、私は憂える。

 責任感あるものに、仕事が不公正に集中する-そして無責任な連中が、徹底的にラクになる-組織のシステムを、私は危惧する。

 無責任な連中に仕事を依頼するのは、依頼する側の無責任と同じ・・と上で書いた。これは仕事をする上で損する考え方でもある。しかしだからこそ、私は多くの人と会社の中で信頼し合える関係を築くことが出来た、とも思う。

 その生き方を変えるつもりは、ない。

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